公共機関で加速するRPAの導入
UI開発者 宇賀
大手企業を中心に導入が進み、日々拡大するRPAの市場規模。もはやすっかり「RPA」というキーワード自体が珍しくなくなってきている印象です。
RPA元年から数年、昨今では私企業だけではなく公的機関でも導入が進んでいます。
1月末にあったイベントの参加レポートでも触れましたが、茨城県庁では2018年4月にRPAの導入が決定し、3カ月間にわたる実証実験が行われたようです。2019年度からは本格的にRPAの活用が開始される予定とのこと。
神奈川県の横浜市でも7つの業務に含まれる事務作業を対象に、RPAの有用性を検証する実験が行われているようで、最大99.1%もの稼働時間を創出することに成功した報告がリリースされています。
続いて東京都の多摩市では、紙媒体が関わる自動化でボトルネックになりがちな「手書きのデジタル化」、いわゆるOCRの利用を含めたRPAの実証実験を開始したそうです。
- "予算ゼロ"からの逆転 茨城県庁が「RPAって何?」から4カ月で実証に踏み切った理由 (1/3) - ITmedia エンタープライズ
- 横浜市がRPAの有効性を検証、導入した業務で平均84.9%、最大99.1%の作業時間を削減
- インテック、多摩市・UiPathと共同でAIを用いたOCRとRPAの実証 | マイナビニュース
行政機関だけでなく大学などでも取り入れられており、ますますRPAならびにデジタルトランスフォーメーションの波は拡大していくことでしょう。
RPAがもたらす恩恵のうち最も重要なポイントは、自動化により生み出された時間で新しい取り組みが立ち上げられることです。私企業での時間創出は、新しいサービスや事業の誕生により経済効果の増加が期待できます。一方で、公共機関における時間の創出は、経済効果に加えて私たちの生活がより豊かになる可能性も秘めています。
強力な半面、課題もまだまだ抱えているRPAですが新しい活用方法も検討しつつ、これからも動向に注目していきたいと思います。