Workflow Inspectorを使ってみよう
RPAエンジニア 大庭
先日、UiPathコーディング規約とワークフロー品質評価キットがUiPathの公式サイトで公開されました。そのワークフロー品質評価キットの中に、UiPath Go!のサイトからダウンロードできるWorkflow Inspectorがあります。これは、開発したプロジェクトの品質を自動で検査し、レビューをしてくれるツールです。
Workflow InspectorはUiPath Studioプロジェクトとして提供されていて、このプロジェクトをUiPath Studioで開いて実行し、表示されるウィンドウで評価したいプロジェクトのフォルダを指定すると、その評価レポートがExcelファイルとして出力されます(Microsoft Excelをインストールしている必要があります)。
チェック項目としては、
- 命名規則違反(デフォルトでは変数及び引数がアッパーキャメルケースかどうかを判定するようです)
- 複数の同じ表示名(表示名に重複がないかどうか)
- 未使用の変数(作成した変数の中にワークフローで使用されていないものがあるかどうか)
- 必要最小限でない変数のスコープ(変数のスコープが適切かどうか)
- 不必要なシーケンスやフローチャート(空のシーケンスやフローチャートがないか、もしくは1つのアクティビティのみなのにシーケンスやフローチャートで囲っていないか)
などがあり、全部で24項目あります。これらは、ダウンロードしたWorkflow Inspectorの「WorkflowInspector\Config\JP」フォルダ内にある「Checklist.xlsx」で確認や設定ができます。なお、「ワークフローの命名規則」の項目だけはデフォルトでは検査しない設定になっています。
レビューの結果は「WorkflowInspector\Reports」内に保存されます。この結果を見て適宜修正することでより品質の高いワークフローができます。
ロボットを再利用するときやチームで共有するときなどには、ロボットの可読性や保守性、安定性はより一層重要になってきます。今回ご紹介したWorkflow Inspectorを使うことでプロジェクトの品質管理がしやすくなります。そしてチーム全体でUiPathコーディング規約を理解してワークフロー品質評価キットを使うことで、プロジェクトの生産性をより向上させることができるのではないかと思います。