【海外UXイベント紹介】User Experience Hong Kong (UXHK) 2019
UXエバンジェリスト 金山
今年で9回目となるUser Experience Hong Kong (UXHK) 2019が2月15日・16日の2日間、香港のSCAD Hong Kongで開催されます。例年通り、初日は4人のスピーカーによるプレゼンを聴き、2日目は午前・午後、2セッションに分かれたワークショップになります。 本記事では、UXHK2019のプログラムをスピーカーごとに紹介したいと思います。
Jennifer Fabrizi(ジェニファー・ファブリツィ):UXデザイナー、ストラテジスト、研究者
プレゼン:Increasing product team engagement with design decisions
ワークショップ:Building Your UX Maturity Roadmap
ジェニファーさんは元々、オーケストラなどで演奏する音楽家でした。音楽家同士のコラボレーションの経験を基に、創造性を発揮して相互理解を伴う顧客参加型のコラボレーションを製品開発の中で推進しています。プレゼンでは、成果物を生み出すという考え方から意味のある作業と理解の共有を促進するデジタル情報空間を設計することを推奨しています。ワークショップでは、それらのデザインアプローチとツールをどのように現場に適用すればよいかが解説され、参加者同士で体験・議論します。
Antony Morris(アントニー・モリス):ビジネスマネージャ・ディレクター
プレゼン・ワークショップ:Venture Building to Breakdown Organisational Silos
アントニーさんは、支払いや金融サービスなどの分野でデジタル製品を駆使して優れた楽しい体験を提供してきたビジネスパーソンです。プレゼンでは、20世紀に成功した機能的に分けられた組織と効率・予測可能性に重点を置いたビジネスから、確実性に対応して、お客様を喜ばせることに常に焦点を当てたビジネスにするために、(縦割り組織の)サイロを壊し、UXデザインを推し進めることを推奨しています。ワークショップでは、成功・失敗事例から学びを得た、ビジネスサイロを細分化するのに役立つ、いくつかの簡単な質問とその実践的応用について学びます。
Kathryn Campbell(キャスリン・キャンベル):ユーザーリサーチリーダー
プレゼン:Learning to Embrace Change
ワークショップ:Defining Meaningful Requirements
キャスリンさんは、UXPA LA支部の創始者で北米地区ディレクターだった方です。プレゼンでは、変化への対応を妨げる構造的・感情的な障害について述べ、どのようにすれば個々が自己実現できて、組織が健康的で学習的になれるのかを説明されます。ワークショップでは、新製品・サービスの要件定義で発生するミスとその回避方法と新しいアイデアを発見して育てるための方法について学ぶことができます。
Davide Casali(ダビデ・カサリ):製品デザインディレクター兼スタートアップアドバイザー
プレゼン:Mastering Feedback: You, The Team, and The Product
ワークショップ:Purpose Driven Timelines
ダビデさんは、デザイン、心理学、ビジネス、テクノロジーなどの分野での複合的な背景を持っており、デザインした製品を通して人々の生活を向上させることを目指しています。プレゼンでは、チーム内で行うフィードバックのスキルについて学びます。ワークショップでは、複数の価値観、情熱、目的を識別し、現在の仕事にどのように結び付ければよいかを学べます。過去の業績を評価し、将来の目標に優先順位をつけ、実現のための行動計画を作成していきます。
まとめ
他のカンファレンスと比べて規模はそれほど大きくありませんが、イベント参加者同士が密にコミュニケーションをとれて深くじっくりと学べる2日間です。ご興味を持たれた方はぜひ参加をご検討ください。
過去、当社からも何度かUXHKに参加しており、興味深いトピックなどをコラムや本UX Blogで取り上げていますので、こちらもご覧ください。