サステナビリティ経営時代のWeb品質 解説セミナー(2023年1月19日開催)
2023年1月19日、「サステナビリティ経営時代のWeb品質 解説セミナー」をオンラインで開催しました。
近年、海外はもちろんのこと、日本国内の企業においても持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)への取り組みが活発化しています。地球温暖化につながる温室効果ガスの排出をゼロにする「脱炭素社会」の実現に向けた動きも盛んになっており、少なからず電力を必要とするWebも脱炭素化の動きと関係があります。
本セミナーでは、消費電力を抑え脱炭素化に貢献する「サステナブルWebデザイン」の意義を解説。そして、それが求められつつある背景としてのサステナビリティ経営を、取締役(CTO)木達よりご紹介しました。
SDGsの認知度の上昇とともに、企業のSDGsに対する取り組みへの関心が高まってきていると言及。今後、企業は本業を通じてSDGsに取り組む動きが加速するとし、Webサイトの運営においてもサステナビリティに取り組む必要があると強調しました。これからの企業のWebサイトは三方良し(企業に良し、ユーザーに良し、 社会や環境に良し)を目指すべきとし、その実現手段として、サステナブルWebデザインを紹介。その後、サステナブルWebデザインの要素4つ(ファインダビリティ、表示パフォーマンス、ユーザー体験のためのデザイン、グリーンホスティング)を解説しました。サステナビリティに貢献するWeb品質について要素ごとに説明し、セミナーを終了しました。
取締役(CTO)木達からのコメント
2023年最初の当社オンラインセミナーへのご参加、誠にありがとうございました。Web制作会社が催すものとしては他にあまり類を見ないテーマの本セミナーは、その開催自体が当社のSDGsに向けた活動、サステナビリティへの貢献の一環という側面を持ちます。
どのようにWebサイトを構築・運用したところで、一定量の電力の消費=温室効果ガスの排出は避けられず、ゆえにWebデザインとサステナビリティはトレードオフの関係に映るかもしれません。しかしコロナ禍の続く昨今、Webを介したコミュニケーションはますます必要不可欠であり、どこまでトレードオンの関係にできるかが今後問われていく、と私は思います。
以下、アンケートでお寄せいただいたご質問に、回答させていただきます。
SDGsの視点では貢献できるのが「電力消費の抑制」のみのように聞こえたのですが、他にも関連することはないのかなと思いました。
おっしゃる通り、ご紹介したサステナブルWebデザインのアプローチやサステナビリティに貢献するWeb品質は、いずれも消費電力の抑制とその先にある温室効果ガス排出量の低減に強くフォーカスしています。WebデザインがSDGsやサステナビリティに最も直接的に関わる分野だから、というのが私の理解ですが、もちろんそれ「だけ」ではないとも思います。
また、サステナビリティに貢献する各種Web品質の改善に取り組むことで、たとえインターネット接続が低速かつ不安定であっても、Webコミュニケーションを円滑に行えることが期待できます。それによって、例えば遠隔地や孤立地域においてオンライン授業が普及し、SDGsの目標4にある教育の促進はもちろん、最終的には貧困(目標1)や不平等(目標10)の解消に貢献できるかもしれません。
総じて、誰でもWebサイトにアクセスでき、そこで公開されているコンテンツやサービスを効率的かつ効果的に利用できるようデザインすることが、さまざまなSDGs目標の達成に貢献し得ると私は考えています。
アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)
- サステナブルWebデザインが具体的にイメージできない状態でセミナーに参加しましたが、わかりやすくご説明いただいたおかげで、自分なりに理解することができました。ありがとうございました。
- SDGsに対するWeb運用の貢献についてピンと来ていなかったが、Web品質改善そのもので貢献できることに腹落ちしました。
- そもそものサステナビリティに対する理解や、どういったデザインによって貢献につながるかが理解しやすく、これから取り組むにあたり興味が湧くものでした。