Google アナリティクスのデータ制限について
アナリスト 荒木Google アナリティクスはデフォルトのままでもさまざまなデータを収集することができますが、Google タグマネージャを併用し追加設定を行うことによって基本設定だけでは収集できないデータを取得することが可能となります。
代表的な追加設定は以下の通りです。
- 外部リンクへ遷移した際の詳細を取得する設定
- PDFなどのダウンロードファイルクリックをページビューとして計測する
- スマートフォンで電話番号をタップした際、イベントとして取得する
- YouTube動画計測設定
- スクロール深度(Scroll Depth)
過去は外部のJavaScriptライブラリを用いたり、何かと実装に手間のかかっていたScroll DepthやYouTube動画計測も、Google タグマネージャの組み込み変数が拡張されたことにより、変数の選択と数値などの選択のみで実装することが可能となりました。
ただし設定時に注意しなければならないことがあります。Google タグマネージャから追加を行った拡張機能によるイベントやページビューが発生するたびにヒットが増えていき、通常のアカウントよりもヒットが増加するようになります。Google アナリティクスのデータ収集上限は1アカウントにつき1カ月あたり 1,000万ヒットと規定されており、上限値を超えないようコントロールする必要があります。
たとえば、YouTubeの動画計測設定を行った場合、閲覧時間によって25%、50%、75%、100%の時点でイベントが発生するように設定したとすると、これだけで4回ヒットが発生します。閲覧回数が多く見込まれる動画に対して計測を行う際は、動画ひとつで月にどのくらいのヒットが発生するのかあらかじめ見積もっておくとよいでしょう。
現在のヒット数は[管理]の[プロパティ設定]、「プロパティのヒット数」より確認することが可能です。
また、カスタムレポートを作成すれば1日単位でヒット数をモニタリングできます。詳しくは当ブログのバックナンバー Google アナリティクスの「ヒット」とデータ制限、ヒット数を知るための方法 をご参照ください。
イベント設定をする際はもちろん、その他の要因も踏まえ、月間で1,000万ヒットを超えないようチェックを行いましょう。