内容だけがすべてじゃない。動画を視聴してもらうための環境配慮について
映像・サウンド部 プロデューサー 宮野 光輝皆様も体感されているかと思いますが、現在、動画は場所や時間を問わず視聴することができるようになり、企業活動にとって不可欠なものになりました。企業紹介やサービス紹介などの動画はどのような業種の企業様でも一度は制作されたことがあるのではないでしょうか。
内容についても、実写はもちろん、イラストやCGを使った分かりやすいもの、インパクトがあるものなど、BtoC、BtoBを問わず、非常に魅力的で思わず見入ってしまう動画が多く作られている印象があります。しかし、Webサイトでの動画視聴はユーザーにとって手軽である反面、興味がなくなればすぐに離脱することができてしまいます。これは企業にとってはリスクであり、インパクトのあるもの、分かりやすいもの、というのはそのリスクを払拭するための手段だとも言えます。
ところで、趣向を凝らした内容で動画を制作し、いざ公開したとして、それがどのような環境で誰が視聴するのかをどの程度想定されていますでしょうか。
当然ですが誰しもがオフィスの中でパソコン用モニターとマウスを使って動画を視聴している訳ではありません。画面の小さなスマートフォンで視聴している人もいれば、耳が聞こえない方やマウスが使えない方もいます。そういった方たちを含め「誰でも」動画を視聴できる環境を用意するということは、せっかく制作した動画資産を活用するうえで、 まず大前提として動画を視聴してもらうために行っておくべき配慮となります。そして、それは離脱を回避するためにもクリアしなければいけない課題でもあるのです。
では、実際にはどういった配慮をおこなえばよいのか。以下にご紹介させていただきます。
アクセシビリティ対応における配慮
Webサイトのアクセシビリティ対応をするのと同様に、サイト上にある動画コンテンツもアクセシブルにすることで、より多くの人々へ届けることができます。
例えば電車や図書館など音を出せない場面や耳の不自由な方のために音声付きの動画におけるWCAG 2.0レベルAで求められる字幕(キャプション)の付与をおこなうことも動画のアクセシビリティ対応のひとつです。単純にナレーションを書き起こすだけでなく、場面の説明や、内容の理解に必要な効果音なども含めた、アクセシビリティに配慮した字幕にすることで、ユーザー体験を向上させることが可能です。
またマウスに頼らずキーボードのみでも操作ができるアクセシブルな動画プレーヤーの用意も必要な配慮のひとつです。これは目が見えない方(音声読み上げソフトを用いてPCを利用し、通常キーボードのみで操作する方)のためにだけ必要だと思われがちですが、例えば怪我をしてマウスを持てない時など誰にでも必要になる可能性があります。
当社では「アクセシブル動画制作」というサービスでこのような対応をさせていただくことが可能です。
スマートフォン視聴における配慮
Webサイトのレスポンシブ対応が一般的になったように、スマートフォンで動画を視聴する方に向けた配慮も今後、必須になってくると考えています。
パソコンで視聴することを前提に作られた横型の動画をスマートフォンで視聴すると、その都度、スマートフォンの画面回転ロックを解除して回転させるという手間がかかってしまいます。逆にスマートフォンを縦に持ったまま横型の動画を視聴すると、今度は表示が非常に小さくなってしまいます。これにはパソコン用とスマートフォン用で動画を出し分ける、という配慮が必要です。
当社のサービス「2Way Video」では、縦型動画と横型動画をシームレスに切り替え、見せ方やストーリーを変化させることができます。スマートフォンでの動画視聴時間が圧倒的な若年層に向けた採用系の動画などでは、有用に活用いただけるかと思います。
動画を視聴してもらうための環境に配慮するということは、今まで貴社の動画を見ることができなかった人に「まず動画を見ていただく」ことができるようになります。そして、それは貴社のサイト価値向上にも繋がっていきます。
ミツエーリンクスでは、動画の内容・クオリティを担保しつつ、貴社における課題解決の一助となるべく動画を最大限活用するための配慮や、視聴解析・マーケティングまでをお手伝いをさせていただいています。ご興味・ご関心がありましたら、ぜひお問い合わせください。
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