NTTコミュニケーションズ様 情報設計(IA)オンライン研修
クラウド、ネットワーク、セキュリティといった基盤技術に加え、近年ではAI、IoT、アプリケーション領域にも事業を広く展開しておられるNTTコミュニケーションズ株式会社様のデザイン部門のみなさまを対象とした情報設計(IA)研修を当社のインフォメーションアーキテクトが担当させていただきました。新型コロナウイルスによる感染拡大による影響のため、ご担当者様の多大なるご協力のもと、初のオンライン形式での開催となりました。
課題と目的
研修前のおもな課題と実施の目的
Webサイトのリデザインやブラッシュアップを検討する際の手法がユーザビリティテストに偏っていた
ユーザビリティテストを実施する前段階として、どんな情報をどのように配置すると効果的か、論理的に考えを導き出すための情報設計の手法を身につけたい
今回実施した研修の内容
考え方や理論など情報設計の基礎を学んでいただく「座学」と戦略設計から実施の画面設計を体験していただく「ワーク」の2部構成で実施。合意形成の場面など、現場ですぐに役立てていただけるよう「ワーク」の時間の比重を高めた研修を提案させていただきました。初のオンライン開催ということで、座学やグループワーク時の会話を行う際のツールとして「Teams」、グループワークはオンラインホワイトボード「miro」を使用して行いました。
座学で得た知識を、実践で確実に身につける
情報設計の全ての工程を体験していただく、短期集中型の1日研修。座学で一通りの流れを学んだあと、すぐにワークで実践を繰り返すことで、知識の定着を目指します。ワークは、実際のWebサイトの情報設計を行うという想定で、5 Planes Modelの流れに沿って、グループごとに取り組んでいきます。オンラインホワイトボードに記載済みの当社のオリジナルワークシートをTeamsのブレイクアウトルーム機能を使って、チームごとに話し合いながら埋めていきます。
仮想の顧客の要望、目的を達成するためのWebサイトの情報設計(ワイヤーフレーム)をチームごとに完成させるのが今回の研修のゴールです。まずは、ビジネスニース、ユーザーニーズ、競合の状況をワークシートに書き込み、現状を整理。それをもとに、ユーザーの理想体験(シナリオ)を描き、それを達成するために必要な機能やコンテンツを洗い出していきます。今回は、オンラインホワイトボードのふせん機能を使いましたが、紙のふせんと比べて、気軽に書き直しができたり、移動などの操作も簡単で、オンライン上でもとてもスムーズに検討が行われていました。
機能やコンテンツが見えてきたら、効果的に情報を提供するためのサイト構造を作成。どんな情報をどの順番で配置するか、最終形となるワイヤーフレームに落とし込んでいきます。オンラインホワイトボードを使用することで普段の業務に近い形で作成でき、次段階のデザインもイメージしやすいように感じました。検討時の会話はグループごとに「Teams」のブレイクアウトルームにて行いましたが、講師も参加しており、悩むところがあれば、気軽に質問することができます。
研修後のアンケート
- 5 Planes Modelに沿って土台から検討していくことでロジカルに説明ができるUXを作り上げることができることが学べた
- サイト構造の作り方をいろんな人のワイヤーフレームを見ることによって学ぶことができた。改めて実践したい
- 機能先行ではなく、伝えたいメッセージや期待する行動変容をベースに設計することが大事ということに気づいた
- 短時間で情報設計の流れを体感できた
- ユーザーの状態、気持ちと企業の伝えたい内容の両面をバランス良く考えていくプロセスが重要だと体験できた
- ワークで使ったフォーマットが業務でも活用できそう
お客さまの声
- お話を伺った方
-
- イノベーションセンター デザイン部門 池田様
スタッフのスキルアップのため、情報設計が学べる研修を探していた
ミツエーリンクスにお声がけいただいた理由
今回参加させていだいたのは、新規事業創出や社内組織の変革促進をリードするイノベーションセンター内の通称「KOEL」と呼ばれているデザイン部門のスタッフです。ここは、当社のサービスや事業をデザインの力で表現し、事業活動を支援していくといった役割やデザイン人材の育成などを担っている部門になります。私自身は、その中でユーザーリサーチを活用したUXのリデザインやサイト改善、ブランドデザインの作成や人材育成のための戦略立案などを主に担当しており、今回の研修はその中のデザイン人材育成の一環として企画したものです。
日頃の業務で、サイトのリデザインやブラッシュアップを行う際に、ユーザー視点の情報としてユーザビリティ調査やテストなどの結果を参考に進めることが多いのですが、一方でそうしたユーザビリティ手法に頼りがちなところを課題に感じていました。もちろんユーザー視点も重要な要素なのですが、その前段階として「何のために、どんな情報をどのように発信・提供していくと効果的か」、情報設計の知識を活用し、論理的に部門としての「ベース案」を導き出せるようになっておきたいと考えていたのです。
そういった経緯があり、情報設計が学べる研修を探していた中でミツエーリンクスのサービスを知りました。他の部門の方から制作物の品質の評価が高いという話も聞いていたので、今回お声がけさせていただきました。
オンライン化のノウハウを提供
研修について問い合わせたところ、対面での実施経験は豊富ですがオンラインでの実施経験がなく開催に懸念があるとのお話を伺いました。当部門は、現在業務を完全リモートで行っていることもあり、オンラインでの研修経験も多く、そのノウハウを提供できるのではと感じ、研修のオンライン化のお手伝いを提案させていただきました。
研修の内容自体は当社のニーズにとてもマッチしていましたので、カスタマイズをお願いした部分は少なく、今回メインで利用したオンラインホワイトボードなどのツール面を中心に知見をお伝えする形で、講師のみなさまとオンライン化を共に進めていきました。
さっそく業務で活用、長く生かせる知識を得られた
研修の内容や研修後の効果について
今回参加したメンバーの大半は、今まで情報設計について体系立てて学んだ経験がなく、このワークショップがとてもよい機会になったという感想を多く聞きました。座学が30分と短く、逆にワークの時間が長かったこともあり、前のめりで参加していた姿が見えて、企画した立場としてはとてもうれしく感じました。座学では、当社の実際のサイトも事例として取り入れていただけたので、当事者意識を持ってそのあとのワークに取り組むことができましたね。
研修後すぐに、当社のサービスサイトの改善に研修で使用したワークシートが役立ちました。研修と同様の手順で完成させたワイヤーフレームが、リデザインを考えていたサービス部門に採用され、近日中に公開予定です。他にも日々の業務ですぐに活用できたという声が多くあり、今後もサイト改善、サービス改善などの場面で生かしていきたいと考えています。サイトは改善し続けるものですし、長く活用できる知識をいただけたと感じています。当社はサービスの数も多く、複雑化してしまっているサイトが多くあり、ユーザーにとってより分かりやすく見やすいサイト構造にしていくことが部門としてのミッションです。今後さらに深い内容の研修があればそちらも実施を検討したいと考えています。
お客さま情報
クラウド、ネットワーク、セキュリティといったサービスを強みとして、そこにAI・IoTや5G、独自のデータ利活用プラットフォームなどの先進的な技術を組み合わせたフルスタックなICTソリューションを提供している。顧客の事業創造や競争力強化を導くDXを推進するとともに、ICTによって社会課題を解決する「Smart World」の実現に向けてあらゆる業種・業界との共創に取り組むICT業界のリーディングカンパニー。
- お客さま名
-
NTTコミュニケーションズ株式会社
- ご利用サービス
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