2012年度 品質マネジメント 目標達成状況
品質マネジメントシステムの維持
2012年度は、8月にISO9001とISO27001の統合審査を受審しました。審査の結果、マネジメントシステムの継続的改善・規格への適合性が認められました。
2012年度は観察事項として多くの指摘がありました。これを改善の機会ととらえ、より顧客満足へつながる運用を心掛けてまいります。
2012年8月 継続審査
- 是正処置要求(メジャー)0件
- 是正処置要求(マイナー)0件
- 観察事項(オブザベーション)28件(内訳:ISO9001のみ[19件])
主な内容
- マニュアル類など通常の検品が行われない納品物を含めたディレクターの納品物の承認を明確にすることが望まれる
- 業務/部門の実情に即した品質目標を設定することに改善の余地が観察される。など
目標達成状況
新技術・サービスに対応した検品手法の確立と既存の検品手法の見直し
HTML5対応/スマートフォン対応/レスポンシブWebデザインなど新技術における検品フローの策定を行いました。
最新技術や新サービスに合わせた検品が行われているかどうか今後も定期的に見直しをしていく予定です。
既存の検品手法の見直しについてはブラウザチェックについての定義が進まず苦戦しています。今後も引き続き検討していきますが、期限を設定するのは困難なため、目標としての設定からは外すことになりました。
アクセシビリティ品質の向上
アクセシビリティの品質を向上させるために原稿入稿用のテンプレートを作成しました。使用率を計測する予定でしたが、一から原稿を起こす対象案件が少ないため、テンプレートの共有をもって目標達成としました。今後は適用案件に対してテンプレートを使用しながら改善していきます。
ヒアリングシート(基本項目、サーバー環境)・文書仕様策定書の周知徹底
ヒアリングシート・文書仕様策定書を改めて全社的に使っていくための目標でした。2012年度が始まってすぐ現状の周知度を測るためにアンケートを行ったところ対象案件に対して90%以上の人が使用しているという結果となりました。担当責任者と相談し、周知はほぼされていることを確認したため、目標達成としました。今後は仕様の変更があった場合見直しを行い、ミーティングにて更新箇所を周知します。
提案時点での顧客要求事項への対応の徹底
大型提案案件(1000万以上)に対しての提案フローを見直しました。新提案フローに準じて提案レビューが実施されていることを確認したため、目標達成としました。
CCPMに基づくプロジェクト管理の導入によるリスク管理強化
プロジェクト管理ツールを操作できる担当者を増やすというのが具体的な方針でしたが、案件を実際に運用している対象者を選定するのが難しく、担当者を増やすことができませんでした。今後は対象を絞り、プロジェクト管理を行う部門のスタッフが使えるようにするということを目標に教育を進めていく予定です。
プロセスの見直し
ユーザビリティテストの業務プロセスとシステム部門の業務プロセスの見直しを行いました。
ユーザビリティテストの業務プロセスの見直しは当初の計画よりも遅延しており、2013年度の目標で引き続き対応することになりました。また、システム部門の業務プロセスの見直しでは、5月にいったん完了しましたが、2012年度運用をしてみてシステム監査のプロセスをより強化していくことが品質向上へつながるとの判断から、引き続き検討していく運びとなりました。
メディアごとの音声最適化
高音質(DVD等)用音声とWebコンテンツ用音声の品質の見直しを行いました。当初のスケジュールより遅れは出ましたが、音創り、検証をへて新しい基準が決定しました。
映像案件ふりかえりの実施
自分以外のディレクターが制作した納品物を見ることにより演出のバリエーションを増やし、クオリティを向上させることを目的として目標に設定しました。年二回の実施を計画していましたが、一回のみの実施に留まりました。他者からのコメントを受けることにより、自分が制作したものを振り返る良い機会になったとの意見もあり有意義なものとなりました。
教育の実施
人事評価制度が変更になりました。変更に伴い、力量評価の仕組みが明確になりました。また、中途入社スタッフの教育に力を入れました。部門ごとの教育のバラツキが課題であり、2013年度はバラツキの解消に力を入れていこうと考えています。
社内勉強会については、講師の繁忙により開催できない月も多くありました。社内からの要望と講師の都合が合わずに立ち消えてしまったものもあり、非常に残念でした。
その一方で、『Mitsue Tech Lounge』というWeb制作にかかわる技術的なノウハウや、業界内のトレンドを共有する場が設けられています。隔週で3人のスピーカーが10分程度順番に話をしているのですが、この取り組みは非常に好評で毎回多くの参加者を集めています。
大規模案件の社内納期を定め、期間内に成果物レビューを実施
大型案件については、お客様への納品日の数日前を社内納期と設定し、社内納期までに成果物レビューを実施することで納品物の完全性を高めようとしました。しかし社内納期以降も納品日までは修正が入ることが多く、当社側で作業がすべて完了したと判断することが難しいため、目標として現実的ではないと判断しました。
そこで納品物の完全性を高めるための代替案として「納品物リストを作成して納品時にお客様にお渡しする」ことに目標を切り替え、運用しています。