アライアンスの成功方法とは
代表取締役 髙橋 仁友人の「金言」
私の流儀で直しようがないことが一つあります。他人に「良い話」と言われても振り向くことはなく、他人に「そんなのだめだよ」言われても自分が「これはいける」と直感したことは実行するということです。情報社会の一端を担っている企業のトップと言われても、情報は意思決定の要素として活用しても、情報そのものに左右されない性格のようです。もちろん、「直感」といっても、その瞬間に決められるなどというものはあるわけがなく、重要な問題に関しては3ヶ月ぐらい寝かすこともあります。時には、睡眠中であっても「夢か現か」というカオスの日々が10日以上続くこともあります。
そうした私の性格を前提に、今回は「アライアンス」について触れてみたいと思います。世の中、「アライアンス、アライアンス・・・」と何かの教祖に洗脳されたように使用しているような気がします。私はアライアンスを積極的に活用したことがありません。なぜか? それは失敗するからです。確かに企業を機能と捉えれば、アライアンスは実に効果的であり、効率的です。反面、その企業をオペレーションしているのは、ひとであり組織です。また風土、企業戦略、トップの性格等々意思決定システムに属人的要素が非常に高いことは事実です。良い企業であればあるほど、独自性が高くそのような企業同士が簡単にアライアンスを組んでもうまくいくわけがありません。
少なくとも対等では絶対にうまくいかないというのが私の見解です。その理由は簡単です。利害関係の微妙な違いにより、同じ方向を向くことと、同じ方法論を取ることが難解を極めるからです。ある統計を見ても80%は失敗しているというデータもあります。
アライアンスには法則があった
そんな私ではありますが、変化の兆しが出てきました。
先日の週末、古い友人と夜遅くまで食事をしながら語りつづけました。彼はある業界大手企業に所属しており、関連子会社10社近くを支援する立場にあり、アライアンス関係に非常に力を注いでいます。「アライアンスは、うまくいかないでしょう?」と切り出すと、彼は「確かにそうだ」と切り出し、その後このように続けました。アライアンスをうまく成功させるには、
- 二社間だけではうまくいかない。中間に中立的な立場を取るメディエータ(調整役)を配置すること。
- Win-Winの関係と言ってもアバウトであるため、Win-Winの中身、つまり利益配分を予め定義しておくこと。
- 双方の顧客情報資産は共有化するということを明記し、予め双方それを受け入れること。
「目からうろこ」とはこのことです。なるほど、この方法論であればうまくいくと思いました。つまりうまくいくことを前提にアライアンスを組むのではなく、うまくいかないことを前提にアライアンスを組めば、上記のような解答が出てくるわけです。「生の声に勝るものなし」といいますが、まさに生の声の凄さを感じました。
Y=f(X)
彼の話を聞き、改めて勉強させていただきました。私は常々「 Y=f(X) 」だとスタッフに言い聞かせています。Y=(結果)、f=(ファンクション、機能、プロセス)、X=(要素、あるいは要素群)。つまり、何事も結果がうまくいかない場合は、機能・方法論が違っていたり不足しているか、結果に影響を与える要素が違っているか不足しているだけだ、という立場です。彼の発言は、 「 Y=f(X) 」に当てはめてみても合点が行きます。
また、国際的マネジメントシステムの基本的理念から当てはめてみても同様です。それは、うまくいくことを前提にマネジメントシステムの要件定義がされているのではなく、物事はうまくいかないものだという前提のもとに、要件定義されているシステムだからです。さらにISO13407(人間中心設計プロセス)にはメディエータ機能というものが存在していますし、その他のISOは定期的な内部監査、外部審査なども存在しているのも中立性を重んじているからです。
私達のトータルソリューション戦略
世の中の企業は真剣に困っているという前提、その解決の為にインターネットを経営改革ツールとしてどのように活用すればいいのかを真剣に考えているという前提。この前提を元に、私達はどのようなサポートをすべきか真剣に研究しています。また、ドメインから離れた部分は、今後信頼できるアライアンス企業様とご一緒にトータル・ソリューションを展開して参ります。
私達の「志」は、顧客企業様の持続的発展を通して、「強い日本の復活!」まで高めようというものです。そして強い日本が復活することで、世界が繁栄するという立場を取るものです。
Newsletter
メールニュースでは、本サイトの更新情報や業界動向などをお伝えしています。ぜひご購読ください。