視点と経営
代表取締役 髙橋 仁昨年の暮れになります。私達のWebサイトを見たと言って、ある業界のトップ企業(一部上場)の社長が来社されました。面食らったのは私の方で、徹夜明けで髭も剃っていない状態で、おまけに普段着にスニーカーという按配で、対応に躊躇してしまいました。
いろいろなご質問をいただきましたが、結果として逆に多くのことをその社長から学ばせていただきました。それは何か?大企業の優れた企業トップといわれる方々は、その対象が何であれ、企業存続と成長にプラスになると思えば、そこに足を運び、自らの感性で事実を捉えようとする姿勢を持ちつづけている、ということです。真似の出来ない行動力・視点に感心し、また尊敬の念を抱きました。
今日は、「視点と経営」に触れてみたいと思います。私は最近「視点」という言葉をよく使います。またスタッフによく「視点」について話します。「視点」という言葉の意味の深さ、また企業経営においていかにクリティカルなキーワードであるかを最近気づき始めました。
例えば、個人ベースであれば、個々の価値観の違いは容認されます。価値観は考え方を方向付けます。さらに考え方は行動を決定付けます。しかし、企業を捉える場合は少し様相が違います。企業は一定の価値観を共有した人々の集団(組織)と考えるべきです。しかし価値観は同じでも考え方に違いが出てくるのは周知の通りです。そこに多くの人々は悩み、企業を支える経営陣であればさらに調整に苦慮します。
ところが、価値観と考え方の間に、キーワードをひとつ入れると解決に向けて大きく前進します。それが「視点」です。ひとは同じもの(価値観)を見ていても、見る角度(視点)がバラバラと思えばいいのです。見る角度が違えば認識に違いが出てきますので、当然考え方に影響を及ぼします。
どのような「視点」が存在するか?
ではどのような視点が存在するのでしょう。例えば、経理、営業、管理、制作、広報等、組織編成に関わる専門性の視点、知識の量と質に関わる視点が考えられます。経験値の視点もあります。また、自分の視点、チームの視点、事業部の視点、会社の視点、顧客の視点、社会の視点というような、視点の広さによるものも考えられます。
弊社は若いスタッフが自由にやっている会社ですので、「それに関しては高橋さんと考えが違います」と20代のスタッフが平気で言ってきます。「ば●もの」と思うこともありますが、社風として個々の個性は尊重することになっていますので一蹴するわけにもいきません。そのとき、「君はどのような視点でそれを捉えて、そういう考え方が出たの?」と聞き返すことにしています。
それを良く聞いてみると、「なるほどね」と思えることが大部分です。また、私自身の視点も話すと、若いスタッフも「なるほどね!」と思ってくれます。
このように、企業経営において、考え方の違いを言い合っても時間の無駄だと考えています。考え方を導き出した、「視点」について話せば、大概のものは解決するものであると思っています。
視点と経営
私達の今年のテーマは、「経営革新ツールとしてのインターネット」です。大きなテーマであり、身の引き締まる思いです。私達がまず行わなければならないことは、顧客企業様の「経営の視点」はどこにあるのかということだと思います。視点自体のセグメンティーションを行い企業における最上流には何が存在しているか。その下流に存在する企業戦略、マーケティング戦略をしっかり捉えることができれば、さらに下流に位置するインターネット戦略は経営革新ツールに変貌させることが可能であると思っています。
すでに、方法論は開発済みであり、本格的なソリューションの完成は近々かと思います。私達全スタッフの力と心のこもった、「経営革新ツールとしのインターネット」ソリューションにご期待ください。
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