イメージアップに強いキーワードとサイト要素とは
代表取締役 髙橋 仁サイトのリニューアルを行う場合、企業担当者様からの要求は、「イメージアップを図りたい」というものが多いように思えます。私達のようにデザインも行う企業は、どうしてもデザインの視点で顧客要求を満たそうとする傾向にあります。確かにイメージアップは、ユーザへの心理的インパクトを要求されますので、視覚的かつ直感的に訴求するものとしてデザインは極めて重要な役割を演じます。
しかし、イメージアップに効果的なのはデザインだけかと申しますと、どうもそうではなさそうです。今日はある条件下のなかで実験を行いましたので、ちょっと触れてみます。
イメージアップを作り出すキーワードの収集
まず、こんな実験をしました。
- 弊社のスタッフからランダムに10名を選ぶ
- どのような局面で、イメージアップと思うか、「個人」「企業」「国家」に分けて、合計6問を出題した
- 男女比は、6:4(女性6:男性4)
- 平均年齢 28.5歳
集計結果をセグメントし、キーワードを拾い集めていきますと下記のような結果がでました。
- 独自性
-
ビジョン/新規性/差別性/一貫性
- 社会性
-
友好/共栄/明言/大人
- 好感度
-
活力/透明性/誠実/真剣/迅速/誇り/明るい/しっかり/さわやか/きれい/やさしさ
- 発展性
-
実績/成長度
サイトにおいてイメージアップを作り出す要素の設定
サイトを構成する一般的な要素を下記のように設定してみました。
- 大項目:製品紹介/会社案内/採用情報/IR情報/その他に分類
- 中項目:大項目の要素をさらに、メッセージ型/コンテンツ型/データ型に分類(弊社がよく分類する手法)
- 小項目:一般的に構成される項目(ページタイトル)を列挙
QFD(品質機能展開)で分析してみますと・・・
スタッフから得られたキーワードを縦軸に設置し、スタッフが感じた同じキーワードの数をもとに重み付けを行います。さらに、サイトを構成する要素を横軸に設置し、縦横の関連性の度合を(9:3:1)という具合に数値を入れます。続いて集計してみますと、新鮮な分析結果が導きだされました。
メッセージはイメージアップに有効な手段
特にウェイトをおくべき重要なキーワードは下記の通りです。
- 最も高い数値を出したキーワード
-
独自性(ビジョン/新規性/一貫性)、社会性(大人)、好感度(活力)
- 次に高い数値を出したキーワード
-
独自性(差別性)、社会性(友好)、好感度(真剣/迅速/誇り/しっかり/さわやか/きれい)、発展性(実績/成長度)
特にウェイトをおくべき重要なサイトの構成要素
大項目に設置した、製品紹介/会社案内/採用情報/IR情報/その他。それぞれの項目に対し、メッセージに関連する部分が非常に高い数値をだしました。例えば、ミッション/社長の挨拶/経営理念/担当者からのメッセージ等。
今回は、弊社のスタッフを使っての実験ですので、かなり制約された条件であることは確かですが、それでも確かにいえることは、サイトでのイメージアップを図ろうとし、それをユーザに伝えようとする場合、単にデザインだけというだけでなく、複数のキーワードが存在すること。さらにサイトを構成するすべての項目(要素)において、改善すべき要素が存在する可能性があるようです。
最後に
非常に感銘を覚えたサイトの中に、Eメールマーケティング企業の株式会社カレンのCEO(山内善行様)のメッセージがあります。特に以下のメッセージは、サイトを企業活動に活かす上で非常に重要なキーワードであると認識しています。皆様も参考になると思います。
是非一度、お読みになることをお勧めいたします。
「ビジョンにある“メッセージ”は、“コンテンツ”とは異なります。『誰に対して』『何が目的で』が明確で、かつ「気持ち」が込められた情報です。
株式会社カレン様のWebサイト、CEOメッセージ
Newsletter
メールニュースでは、本サイトの更新情報や業界動向などをお伝えしています。ぜひご購読ください。