華道に学ぶ
代表取締役 髙橋 仁ミツエーリンクスは、月一回、草月流 森嶋静香氏(草月流師範会理事)を招いて、生け花教室を開催しています。参加人数に空きがあり、先日初めて参加しました。
先生の言葉が非常に新鮮で、華道のみならず、華道を超えた多くの分野で同じく通じることや、Webサイト構築にも通じるものがあることに気づき大変感動しました。
2:6:2の法則と似ている華道
パレートの法則の拡張版で2:6:2の法則というものがあります。華道(とくに草月流)は、このことを頭に入れながら生けるといいのかなあと私なりに感じました。
最初の20%:型に則って
まず、「真」「副」「控」の三本をいけます。(花というより枝を使用)
「真」は中心軸から左10度倒した角度で生け、「副」は中心軸から左45度倒した角度で、さらに前方に45度角度を補正し生けます。「控」は中心軸から右に75度倒した角度に生け、全体の型を決定します。また、それぞれの長さも決まっています。
次の60%:中心を飾る花も型を重視し、生ける瞬間に変化をつける
次は中心を飾る花です。こちらも、長さ、位置が概ね決まっています。しかし、素材(花の形)はそれぞれ皆違うため、型通りというわけにはいきません。そこに自分なりの変化をつけます。この部分に各々性格や感性がでます。
「先生、どうもうまくいきません…」
と私が苦しんでいると手を貸してくれます。
「ちょっと、この辺に変化をつけてみましょうか」
先生がほんの少し直すだけで、まるで全体が違ったように見え、生命が吹き込まれます。
「なるほどね!」と私は感心するだけです。
最後の20%:仕上げ
この部分は、全く自由です。全体のバランスは出来ていますので、この時点で各自思い思いの飾りをしても全体のバランスが崩れることはありません。
生け終わって、各自の作品を見ますと、それぞれまるで違うことに気付きました。同じような型を使い同じように生けても素材や生ける人の性格が要因で違った出来栄えになることにさらに感動しました。
先生のお話によると、月2回、2年このように勉強すると、色々な型をマスターし、その後は自由に生けられるようになるようです。
ひとつを極めることは、全てに通じる
今回、華道教室に参加し、ふっと思い出したことがあります。宮本武蔵の五輪書です。確かこんな内容だとおもいます。
「私が50歳にして茶道というもの行うと、茶道の大家に『貴方は茶の道を心得ている』といわれた。私が50歳にして書道というものを行うと、書道の大家に『貴方は書の道を心得ている』といわれた。」
森嶋氏が指導しているのは、生け花のことです。にも関わらず、その言葉ひとつひとつがWeb構築やビジネス全体にも活用できる重要なキーワードと感じることが出来たのは、先生がひとつの道を極めた人だからでしょう。
一つの道は、全ての道に通じ、そして深いところでは繋がっているとしか思えません。
Web構築と華道
華道の勉強を通じてもうひとつ思ったことは、最初の型をしっかり学ぶことができれば、自由に自己表現ができるということでした。弊社のスタッフは多くのWeb構築/Web運用のお手伝いをさせていただいています。そしてWebをビジネスツールまで高めようと日夜努力を繰り返しています。生け花のプロセスは、Webサイトの構築プロセスに似ています。
よりレベルの高いWeb構築/Web運用の為に、表層的な技術だけでなく、目には見えなくとも、より深く本質的な技術を習得していかなければならないと決意を新たにしました。
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