社会的責任とWebサイト
代表取締役 髙橋 仁2004年6月、経済産業省管轄である日本規格協会より、日本の公的なアクセシビリティガイドラインとも言える「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びコンテンツサービス-第3部:ウェブコンテンツ」が制定されました。
また、個人情報保護法の制定により、Pマークの認定事業者が2004年8月現在で854社にのぼり、さらに、情報セキュリティ分野でも、ISMS認証取得事業者が2004年8月現在485社に達しています。これらの流れは加速するものと思われます。
1993年日本においてインターネットの商業化がはじまって以来、ネットワーク、システム、ソフトウェアの技術革新によってインターネット人口は6200万人にまで膨れ上がりました。また、Web業界では表現手法を競い合い、ネットを使用したビジネスモデルが竹の子のように出ては消え、消えては出るという状態が続きました。しかし、最近の流れは明らかに今までの潮流とは異質です。
企業の社会的責任とWebサイト
では、新しい潮流とは何でしょう。
第一に、Webサイトが社会浸透と共に公共性が高まり、誰もがどこからでもアクセス可能な環境を保たなければならない、という社会的要求が高くなってきたこと。第二に、基本的人権の視点から、個人情報の扱いに関して社会的要求が高くなってきたこと。第三に、ネットワーク社会の利便性に潜む大きなリスクの問題。情報セキュリティに関して厳格な管理を施さなければ自社の経営基盤を揺るがしかねない事態が発生するだけでなく、ステークホルダー、場合によっては社会まで巻き込んだ形で大きな損害を及ぼす危険性を感じ始めていることがあげられます。
一言でいえば、Webの世界においても「企業の社会的責任(CSR)」が要求されているのです。今年はアクセシビリティ元年ともいえる2004年。いままでひたすら効果効率というプラス側面の追求をおこなってきましたが、新たなステップに前進する前に、ここで一度立ち止まりマイナス側面の整理を行う段階といえるかもしれません。
ミツエーリンクスでは、潮流をいち早く察知し、対策や管理手法を確立し、新サービスを市場に投入してきました。
例えば、情報セキュリティ(BS7799/ISMS)取得、Pマーク取得は全体活動の一部にすぎません。また、WebアクセシビリティJIS(JIS X 8341-3)対応サービスやWeb標準準拠サービスを先駆けて開始しているのはこれからの潮流にいち早く対応できるWeb構築企業に進化させるためです。
まだまだ施策すべき研究課題はつきませんが、スタッフと共に技術の最先端企業を目指していきたいと考えています。
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