Webサイトの運用を支える体制における課題
オフショア本部 本部長 山根 健太約2年間に渡ってのクライアント先での常駐業務を終え、本社でのオフショア運用部門に復帰を果たしてから8カ月。本社での業務を通じて感じていることとしては、Webにおける最新トレンドは多様化し、どのような指標を持って「効果のあるWebサイト」であるかを判断することがますます難しくなっているということです。特にコーポレートサイトにおいては多様なステークホルダーにむけての情報提供メディアであると共に、企業活動におけるマーケティングツールとしても重要な役割も担うため、サイトの全体統制を管理しつつ、営業的に効果の高い情報提供をどのように行なうかが課題になっていると感じられます。
Webサイト運用の現場に存在する問題
オンサイトでの経験上、情報の掲載依頼を行なわれる部門の皆様は「ルールを無視したい」と考えているわけではなく、自分たちがお客様に伝えたい情報をより効果的に伝えるための手法を自分なりに考えた結果としての依頼を行なわれる傾向があります。これは、競合他社での展開を参考にしたり、自分のテイストに合った表現手法が採用されているサイトを元にした展開案となっているため、自社Webサイトのルールから逸脱するような要求になることがあり、Webの全体管理を行なわれるWebマスターおよび主管部門のご担当者様からすると受け入れにくい要求となることが多くなります。
Webマスターもそれらの要望に対してなるべく実現できる方法を考えたいものの、増え続ける更新依頼に対応することにほとんどの稼動を取られてしまい、戦略的にWebサイトを活用するディレクション業務を行なうことができていません。そのため、デザインルールに沿った展開に強引に内容を落とし込み全体統制を守るか、依頼部門の要求を満たすような展開案を受け入れる形での部分最適を選択してしまうかの選択肢を採用するしかなくなります。結果として、コンテンツ展開が貧相なために効果が低いページしか作れないか、商品・サービスごとに最適化され、Webサイトの統制が崩れるかといったジレンマに陥っています。
Webサイト運用の「あるべき姿」
より効果的なWebサイトを安定運用するにあたっては、Webサイトに関係する部門間における共通のコンセンサスの元に運用を行なうことが最善策となります。リニューアル時に作成するガイドラインは、Webサイトのデザインやソースコードの最適化に関するルールは記載されているものの、ほとんどの場合は運用時のワークフローにまで落とし込まれていません。守るべきルールは存在するものの、どのようにそのルールを守るのかについてが未設定なため、運用を続ける中で問題が生じ、せっかく作り直したWebサイトが崩れていってしまう、という事態を招いてしまっています。
弊社では、オフショアおよびオンサイトサービスにて培ったWeb運用の経験とノウハウを元に、昨年より「Web-Op Diagnostics Webサイト運用診断サービス」の提供を開始しました。本サービスではWebサイトの運用において問題となるポイントを項目化し、Webの運用に関係する部門担当者様へのヒアリングを行なった上で、お客様のWebサイトの運用における「あるべき姿」のご提案を行なっております。
社内における問題点を的確に捉え改善を行なうことで、自社内で対応できる範囲と外部委託によってクオリティ管理を実現する範囲の線引きを明確にすることができ、これまで発生していた無駄なコストの削減や、社内における稼動改善にもつながると考えられます。
多くの企業様において新たな年度を迎える前のこのタイミングでぜひご活用いただき、社内における問題点の把握をした上で新たな年度での是正を実現するお手伝いができればと考えております。また、必要に応じて運用ガイドラインの作成や、運用のアウトソースについてもご対応いたしますので、気軽にご相談いただければ幸いです。
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