新人教育プログラムへの参加
フロントエンド・エンジニア 矢倉 眞隆毎年この時期は花粉症に悩まされています。季節の変わり目で気温の変動も大きいので、体調管理にはいつもより気をつけなければいけませんね。年度末ですし、最後まですっきりとした気分で進んでいきたいと思うこの頃です。
さて、2009年度は16名の新入社員を迎えるミツエーリンクスですが、昨年より、その教育にとくに力を入れています。どのような教育プログラムが用意されているかは、コラム「08年新入社員教育についてご報告」にて紹介されているので、そちらをご覧いただければと思います。
私の所属するR&D本部 Web標準チームも来年度より、この新入社員教育プログラムに参加することとなり、現在その内容をまとめている真っ最中です。今回は、試行錯誤しながらどのように考えてプロジェクトを進めているのか、簡単にご紹介したいと思います。
「実践的」なもの?
教育のプロではない私たちが教えられることは何か、と考える時、やはり実作業の手順やノウハウなどが挙げられるかと思います。特にWeb制作においては、実践的な技術力はあればあるほど良いと考えられているようにも感じます。
しかしながら、ミーティングを行なううち「実践的な知識や技術は『教わる』よりも『学ぶ』ことがほとんどだよね」「実践的なものって『こういう事が起こっちゃったから、それを直したい』みたいに、問題解決的なアプローチで得ていくものなんじゃないかな」という意見が出てきてから、確かにそうだという流れになりました。
また、Webはとても移り変わりの早いメディアです。Webデザイン手法や技術についても同様に、ブラウザーの進化やベストプラクティスの変遷によって変化していきます。この「変化」の認識なしにテクニックだけを教えていくのは、中長期的に考えると好ましいことではありません。
というわけで、今回のプログラムについては「実践的」というフレーズにとらわれず、教えていきたいこと、教えていけることをちゃんと考えようという話になりました。
「教えたいこと」って?
書き忘れていましたが、新入社員は志望職種ごとに、大まかに「制作」「ディレクター」「プログラマー」「その他」と区分されます。それぞれ専門性があるものなので、全員に共通するものを考える時、とても抽象的なことしか教えることができません。かといって、制作を希望する数名のスタッフだけをターゲットとすることも、すこしもったいないように思いました。
そこで「制作の立場から、職種を問わず知って欲しいこと」という観点から考えていきました。私の担当する回では、大まかですが次のようなことについて話せたらと考えています。
- Web制作のワークフロー
- コミュニケーションの重要性
- Webページの(技術的な)組成
- 内容が大事
- つくりのよいWebサイトとは
他の回は、HTMLやCSSの基礎に時間を割くことを考えています。トピックを考えると制作向けではあるのですが、Web制作業に関わる立場においてこれらの技術の基礎を知っておいて損はないとの考えから教えることにしました。
ただ、HTMLやCSSといったものは、やはり手を動かし、目で結果を確かめて理解が進むもの。こちらは簡単な課題を設けることで対処しようと考えています。ワークショップスタイルをとることも検討したのですが、理解が追いつかないまま講義が進行してしまうおそれがあること、また環境の問題があることから今回は不採用となりました。
教育プログラムの新人として
新入社員という「何も知らない」のを前提に何かを教えるということは初めてで、資料を作っている今も「これは伝わるのだろうか」とチームで話し合ったりしています。できる限りのことをやって、再来年度のプログラムにつなげていけたらと思っています。
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