高まるアセット管理の重要性
上級執行役員 岡田 貴彦総務省・平成20年「通信利用動向調査」によると、パソコンの保有率は85.9%、携帯電話またはPHSの保有率が95.6%と、その保有率は年々増加傾向にあります。
また、機器別インターネット利用人口においては、パソコンからの利用率が90.8%、モバイル端末からは82.6%と、各デバイスからのインターネット利用は高い比率が続いています。
利用人口としては、
- パソコンからの利用者:8255万人(パソコンからのみ:1507万人)
- モバイル端末からの利用者:7506万人(モバイル端末からのみ:821万人)
- ゲーム機・TV等からの利用者:567万人(ゲーム機・TV等からのみ:2万人)
となり、インターネットの利用者は増加しています。
平成17年には、モバイルからの利用がパソコンからの利用者を超えましたが、再びパソコンからの利用者が盛り返しました。また、ゲーム機・TV等からの利用者は、1年で約1.6倍の伸びを示しています。
「企業・ブランド」カテゴリの新設
2008年のドコモ公式サイトの「企業・ブランド」カテゴリ新設は、企業にもモバイルサイト構築を検討させる一つのきっかけになったのは間違いなく、すでに150以上のサイトが登録されており、今後も増えることが予想されます。
また、一部ではあえて公式化という選択をしないことで、独自のモバイルサイト戦略を推し進める企業も出てきているようです。
いずれにせよ、今まではコンテンツ・プロバイダーがメインだったモバイルサイトという領域が、企業にとっての重要なコンタクト・ポイントになってきているということが言えそうです。
モバイルサイトはECと同じ道を辿るか?
もちろんBtoBかBtoCかで各企業のモバイルへの取り組み方は全く違うものの、PCサイトとは全く別の運用体制によって成り立っている例は少なくありません。企業としては、その効果が分からないため最初は手探りで携帯サイト用ASP等を利用しながら運用を始め、効果を確信するとパッケージを自社サーバに入れるなど、本格的な運用に乗り出すケースが多いようです。
この流れは、数年前にあったECの普及段階にも似ており、今後、企業として本格的にモバイルサイトの構築・運用に取り組んでいく例は増えていくように思われます。
年々標準化されていくモバイルの実装技術
当初は各キャリアの実装技術や規格の違いが課題となることが多かったのですが、現在では各キャリアのサイトを一つのソースで記述することも、ある程度可能になってきました。実際にモバイルサイトを利用するアクティブなユーザーの70〜80%以上はカバーできるところまで来ています。
情報の提供側から考えると、こういった規格の問題が徐々にクリアになっていくことでハードルが下がり、よりPCサイトと共通化された運用が可能になる日が来るかもしれません。
やはり重要なアセット管理
モバイルサイトだけでなく、冒頭に出てきたゲーム機やテレビによるインターネット接続、最近導入が進んでいるデジタルサイネージなど、企業の情報発信は様々なデバイスを通して行なわれつつあります。PCサイトにおいてもまだまだ不十分かもしれませんが、テキストや画像をはじめとしたデジタルアセットの管理は、これまで以上に重要な要素となる可能性が高いと思われます。
この一つの「解」は、やはりCMSによる一元管理であり、これは運用フローやアセット管理を含みます。また、将来を見越して、拡張性の高いプラットフォームを選ぶことが重要だとも言えます。
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