「2017年のWebデザイントレンド 解説セミナー」のご案内
アートディレクションチーム アートディレクター 遠藤 真由美2016年も残すところあと2カ月弱となりました。会話の中で忘年会の話題が出たり、店頭に来年のカレンダーが並べられているのを目にしたりする中で、1年を振り返り来年に向けての準備をする時期に入ったことをあらためて感じます。この時期に合わせミツエーリンクスでは今年も「Webデザイントレンド 解説セミナー」を開催いたします。本コラムではセミナーで取り扱うテーマの中から2点を選び、お話しするポイントやそのテーマを選定した背景について触れたいと思います。
Atomic Designの実践
まず1つ目のテーマは「Atomic Designの実践」です。
Atomic DesignとはBrad Frost氏が提唱する効果的なデザインシステムを作るための方法論のことです。初めてこのAtomic Designを知ったときに思ったことは、当社が手法として用いているモジュールベースのデザインとの共通性でした。
2004年頃から当社はWeb標準に準拠したHTMLとCSSを適切に用いた実装を行なっており、Webサイト内の構成要素1つ1つをモジュールとして管理し、ページをそのモジュールの集合体で作っています。当社内ではこの手法が標準であり特別意識することはなかったのですが、あらためてAtomic Designに関する情報を調べていく中でふと気づいたことがありました。
それは、デザイナーと設計者間に関するコミュニケーションの話題が多く、私が探した限りではクライアント企業様と制作会社間のコミュニケーションの話題は見当たらなかったことです。私自身の主な業務が自社のWebサイト・Webサービスデザインではなく、クライアント企業様のWebサイトのデザインであるためその点が気になったのかもしれません。
そして、Atomic Designのメリットを最大限に得るにはクライアント企業様とのコミュニケーション手法も変えたほうが良いのではないか?と考えるようになり、現在は実際のプロジェクトを通して検討を進めているところです。セミナーではその中で得られた気づきについてご紹介したいと考えています。
オリジナリティとデザインプロセス
2つ目のテーマは「オリジナリティとデザインプロセス」です。
「どのサイトもなんとなく似た感じがする」という声を以前に比べてよく聞くようになりました。なぜそのような傾向になってきたのでしょうか?ひとつには、シンプルな表現が流行している点が挙げられると思います。10年近く前では、例えばページ見出しのデザインにも文字だけでなく背景や文字の前後などにいろいろなあしらいをすることが多かったように記憶していますが、最近では文字のみということも少なくありません。ただし個性を出せる箇所が減ったように感じられながらも、逆に技術面の進化などで表現の幅が広がったのも事実です。
オリジナリティという言葉の捉え方にはさまざまあるかと思いますが、Webサイトのデザインの場合には、Webサイトとしての基本的なルールをふまえた上で、例えばコーポレートサイトでしたらその企業様らしさの現れた印象・使い勝手の良さが表現されていることが、オリジナリティを感じられるかどうかの基準になるのではないでしょうか。セミナーではそういった意味合いにおける「オリジナリティの表現の仕方」について、モジュールのデザインの仕方などより具体的な手法についてお話ししたいと考えています。
来年以降のWeb構築・リニューアルをお考えの方にお役立ていただけるよう、準備を進めております。年末のお忙しい時期かとは存じますが、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
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