PDCAの行方
第二事業部 第二事業部長 芳賀 穣経済産業省が第4次産業革命(IoT、ビッグデータ、ロボット、AI等による技術革新)への対応のため、「新産業構造ビジョン」の策定を進めています。そこには急速な技術革新により大量のデータの取得・分析・実行が可能となることで、新たな成長と産業構造・就業構造の変革を実現するための具体的な戦略がまとめられています。
技術革新で変わること、変わらないこと
われわれWeb業界はもちろん、あらゆる産業がこの大変革の中で、経済社会システムの見直し、新しい働き方まで問われる時代に突入しています。井上智洋氏『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』では、機械に奪われにくい仕事として、以下の三つの分野を挙げています。
- クリエイティヴィティ系(創造性)
- マネージメント系(経営・管理)
- ホスピタリティ系(もてなし)
Webの基盤も自動化・機械化が進んでいき、提供される情報はユーザー一人ひとりにパーソナライズされ、ユーザーはリアルタイムに情報を取得できるようになっていくことは想像できます。また、あらゆるデバイスからトラッキングされるユーザーの各種データは、自動的に集約され、統合的に管理されるプラットフォーム構築も現在進行形で進んでいます。
一方、ユーザー体験を生み出すための企画やデザイン、プロジェクトをゴールに導くためのチームや組織の管理等は、引き続き人間が担っていく領域でしょう。また、マネージメント手法のひとつである「PDCAサイクル」は、自動化・機械化によるDO(実行)やCHECK(検証)の高速化を可能にはしますが、PLAN(計画)とADJUST(調整)における総合的な判断は人間が担わなければならないでしょう。
PDCAサイクルを回し続けるために
Webサイトの「PDCAサイクル」における人手が足りないという課題は、今後自動化・機械化が進むことで解決される面もありますが、このサイクルを回し続けるには、結局のところWebの組織や担当者の実行力とマネージメント力が必要となります。実行しなければ結果の良し悪しすら得ることはできません。PDCAから得られる、失敗を含めたナレッジを蓄積していく中でこそ、有益なビジネス価値を見出すことができるのではないでしょうか。
当社の「Webサイト運用業務支援」のひとつとしてご提供している常駐型運用支援「オンサイト」は、多くのお客様にご利用いただいておりますが、データの可視化やテスト・パーソナライズをご支援する 「Google データスタジオ活用支援」「Google オプティマイズ活用支援」と併せてご利用いただくことで、Webサイトの運営管理だけでなく、お客様の組織内においてPDCAサイクルを回し続け実行する環境もご提供してまいります。
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