書籍『グローバルWebサイト&アプリのススメ』が発売
取締役社長 木達 一仁このたび、私が監訳した書籍『グローバルWebサイト&アプリのススメ』が、株式会社ボーンデジタル様より12月23日に発売されます。原著のタイトルは『 Think Outside the Country 』ですが、日本語版のタイトルは福沢諭吉の著書『学問のすゝめ』をもじったものです。同時に今から12年前、CSS Niteの第3回にお招きいただいた際の私の講演タイトル「Web標準のススメ」をもじったものでもあります。
原著者はJohn Yunker氏。 Byte Level Research の共同創立者であり、グローバルなWebサイト運用やマーケティングについて、豊富な知見をお持ちの方です。Yunker氏のBlog「 Global by Design 」を私が翻訳し、当社サイトに掲載(「Global by Design」日本語版)するようになったのは、2015年8月に米国サンディエゴでお会いしたのがきっかけ。その面会の際、グローバルWebサイトに特化した書籍を出版する予定があることは、既に伺っていました。
そして今年2月、Yunker氏から完成したばかりの『Think Outside the Country』の見本誌が届きます。非常にコンパクトに、平易でわかりやすい文章と豊富な事例(スクリーンショット)でもって、グローバルWebサイトやアプリを制作するうえで必要となる考え方やノウハウが解説されていました。Webデザインに関する書籍は多くあれど、他に類を見ないその内容に、是非とも日本語版を出版しなければ……との思いに駆られ誕生したのが、『グローバルWebサイト&アプリのススメ』です。
以上は、同書の冒頭にあります「刊行によせて」に書かせていただいたのとほぼ同じ内容ですが、そのなかから裏表紙にも掲載していただいている段落を以下に引用します:
日本の将来の景気低迷を懸念する記事を多く目にする昨今、日本企業は今後ますます海外に目を向け、インバウンドとアウトバウンドの両面からビジネスの拡大を検討することになるでしょう。ビジネスの、ひいては自社のWebサイトやアプリのグローバル化に取り組もうとされている皆さんにとって、本書が良き手引きとなることを願ってやみません。
Web標準に始まりWebアクセシビリティ、マルチデバイス対応(レスポンシブWebデザインに代表されるマルチスクリーン・デザインを含む)、高速な表示パフォーマンスと、私の興味・関心はこれまで一貫して、あらゆるWebコンテンツが実装面で備えるべき普遍的な品質にフォーカスしてきました。日本の景気云々を抜きしても、本質的にユニバーサルな情報空間であるWebの活用においては今後ますます、グローバル視点で必要な品質が重要になるものと私は考えています。
想定している本書の読者は主に企業のWeb担当者の方々ですが、Web制作を行なっている方々にとっても、そしてまた担当なり制作されているWebサイトやアプリがグローバル対応を果たしていようといまいと、何かしらヒントになる部分があるのではと自負しています。書店でお手にとっていただければ幸いです。
ちなみに私が書籍の監訳をさせていただいたのは、2009年発売の『Webデザイン プロフェッショナルワークフロー・バイブル』以来、実に8年ぶりのこと。当時は校正のやり取りを紙で行なっていましたが、今回は GitHub やOmegaT、Google ドライブといったツールやサービスを活用してスムースに進行することができ、隔世の感がありました。想定していた以上に注釈を書き起こす必要が生じた点では苦労しましたが、それも含めて良い経験になりました。
最後に株式会社ボーンデジタル様、ならびに編集を担当してくださった同社の岡本様には、厚く御礼申し上げます。また原著者のYunker氏にも、私からの問い合わせメールへの日米の時差を感じさせぬスピードでの返信には特に、この場をお借りして御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
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