短い動画で学ぶ、学んでもらうWebアクセシビリティ
アクセシビリティ部 マネージャー 中村 精親「百聞は一見にしかず」。よく知られたことわざですが、これはWebアクセシビリティの学習を「ある意味」とてもよく表している、と考えています。
本日、当社ではeラーニングによる教育支援 e-Linksサービスをリリースいたしました。
本サービスでは短い動画を組み合わせることで効率的に学習いただけるようになることをひとつの大きな価値として考えていますが、このコラムではなぜ、上記のことわざのようにeラーニングによる学習の効率がよいといえるのか、見て聞いて学べる、という動画による学習の価値を中心に、本サービスをおすすめしたい理由とサービスをリリースした背景についてお伝えしたいと思います。
対面でのセミナー、ワークショップ形式の減少
ところで、みなさんは何かを学ぶ必要があるとき、どのような行動を取ることが多いでしょうか?
多くの方にとっては、書籍や記事を読む、授業や講義などを受ける、といったことが一般的なのではないかと思います。
当社でも、前者であればBlog記事の執筆や関連する記事を公開しているWebサイトへの寄稿、後者では社外向けセミナーの開催や、外部で開催されるセミナーへの登壇、顧客向けセミナーの実施など、さまざまな方法でみなさんの必要な情報を伝えてきました。
しかしながら、昨今ではいわゆるコロナ禍の影響を主な理由として、前述の手段のうち、対面でのセミナーというものがほとんど開催されず、オンラインでの実施が多くなっている状況です。
もちろん、オンラインでのセミナー実施にもさまざまなメリットがあります。
しかしながら、講師としてセミナーを実施する中で、その難しさ、という点もいくつか感じています。特に、リアルタイムでの反応を得ることが難しいことによって、進めながらの調整ができないことからライブでの実施のメリットが薄れてしまうことや、アーカイブでの視聴では長時間の受講に集中力を保ちにくくなってしまうこと、アーカイブがコンテンツとなってしまうために古い情報を学んでしまう可能性、などを危惧しております。
そこで、今回本サービスを提供することでこうした問題点を補うことができれば、と考えた次第です。
どのように補っていくことができるのか、このサービスが目指すところのいくつかをご紹介します。
難しい言葉を理解する方法としての映像
このコラムを読む方の中には企業や組織のWeb担当者の方も多いと思いますが、Webサイトに関する技術やトレンドについては、私たち専門家にとっても難しいことがあり、幅広い知識を必要とされる担当者のみなさまにとってはより難しく感じられることも多いとおもいます。
特にWebアクセシビリティについては知識が必要であるとは理解していながらも、なかなか学ぶことが難しい分野であるかもしれません。
私が講師として対面でのセミナーを実施するときにはみなさんの表情を見たり、状況により質問をしたりすることにより、反応を確かめながら場合によっては解説を増やす、といったことが可能だったのですが、そうした対応もオンラインでは難しくなってしまいました。
この問題を解消するために、Webサイトの記事や書籍などを案内するなどという対応もあるのですが、それらを読むだけではなく、短い時間の映像を通して少しずつ目と耳から理解できる、という方法が加わることは忙しいみなさまにとって大きな時間の短縮に繋がるのではないか、と考えています。
従来ひとまとめにしていたものを小分けにした構成
今回サービスの準備にあたり、構成を細かくしていくことで、あえてまとめないことのメリットがいくつか感じられるようになりました。当然ながら、まとまっていることのメリットもあるわけですが、利用者が必要な部分を選択することができる、ということは時間の長いセミナーにはないメリットのひとつです。
また、限りなく進化し続けるWebの世界の中で、終わりがないからこそ進められるものを少しずつ進めていける、ということも重要だと感じました。興味のあるものやその時に必要なものだけでも学ぶことができる、これはこの時代のプロジェクトにあっているのではないか、と思います。
もうひとつ、少しずつでも進めることができている、という実感を得られることも、学習を継続する上では大事なことだと考えています。コンテンツの性質上、苦手意識を持ってしまう方もいるかもしれないのですが、わかるところから進めていくことができる、という点も大きなメリットであるといえます。
専門家によるコンテンツと必要に応じたアップデート
これはまさに当社におけるコンテンツの強みだと考えています。Web制作におけるさまざまなことを一気通貫で対応できる会社の中での専門家によるコンテンツ、これは別の分野を担当する専門家との連携を含め、他にはない要素であると自負しております。
特に、動画コンテンツは一度公開されると通常それが残り続けてしまうわけですが、今回サブスクリプション形式にすることで、専門家の知識のアップデートにあわせて、必要な情報の更新ができる、と考えています。例えば、法律やガイドラインに関する最新情報などはある程度の期間が経つと、すぐに古い内容になってしまうわけですが、これらも短い動画の組み合わせで構成されていますので、該当する部分だけを更新し、それをユーザーのみなさまに伝えることで再度確認してもらう、ということができるようになっています。
ヘルプデスクとしての役割
Web担当者のみなさまとお話をさせていただく中で、このサービスがひとつ重要な役割を果たすだろう、と考えているのが、このヘルプデスクとしての役割です。
企業や組織の担当者にはWebサイトに関わるさまざまな質問が投げかけられます。しかしながら、Webアクセシビリティのような専門性が高い内容となると、簡単な回答や参考文献への誘導だけではなかなか対応が終わらない、という状況が生まれてしまいます。そうしたときに当社のような制作会社や専門家と契約して、回答を準備できるようにすることもひとつの手段ではありますが、一定のレベルまでは本サービスのような動画が解決してくれる、となれば、担当者のみなさまの稼働を減らすことができ、専門家に依頼するコストを削減した上で、各関係者の学びも進む、ということで一石二鳥どころか、一石三鳥ともいえる効率化に繋がります。
無料公開コンテンツのご案内
ということで、本コラムでは短い時間で効率よく学ぶeラーニングの導入をおすすめする理由をいくつかご紹介しました。
最後に、本サービスについては一部コンテンツを無料公開しております。今後無料コンテンツについても少しずつ充実させていきたいと考えておりますので、是非一度ご覧ください。その上でもし上記のようなメリットを感じていただけましたら、サービスページには料金体系も掲載しておりますし、また本サービスを紹介するセミナーも予定しておりますので、そちらへのご参加も検討いただけますと幸いです。
さて、本コラム、「百聞は一見にしかず」ということわざで始めましたが、実はWebアクセシビリティに関していえば、スクリーンリーダーの音声を一度聞いてみることが重要であることなどもあり、「百見」よりも「一聞」が大きな意味を持つ場合もあります。そんなことを頭に浮かべながら冒頭で「ある意味」と書いていたのですが、それらも踏まえて、映像と音声、この組み合わせが意味を持つように「百検索は一視聴にしかず」といえるような内容を目指していきたいと思っておりますので、無料コンテンツの視聴やトライアルのお申し込みなど、是非本サービス利用のご検討をよろしくお願いいたします。
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