AI推進部新設について
AI推進部 マネージャー 小林 稔啓ここ半年、ChatGPTをはじめとする生成系AIが注目を集めており、IT業界を中心に業務のあり方が大きく変わりつつあります。もともと当社ではRPAを活用した自動化・効率化を行うAutomation部がありましたが、この度自動化だけでなくAI利用の研究・推進を目指し、新部署「AI推進部」として再出発します。新卒メンバーも加わり、今までにない技術をどのように活かすか、新鮮な気持ちで取り組みを進めています。「AIを用いることで、従来の方法では達成できなかった生産性の高いソリューションを開発し、市場での競争力を高める」というビジョンを掲げ、これまでよりもさらに幅広く生産性向上のための技術を生み出そうと考えています。
私自身、今までさまざまな種類の自動化に取り組んできましたが、AI利用で自動化はさらに多くの人にとって身近な存在になるだろうと予想しています。第一に、自動化を目的としたコーディングのハードルがぐっと下がりました。もともとコーダー達からは、生成系AIをコード作成の補助とすることでコーディングの効率が上がったことを実感する声を多く聞きます。それだけでなく、普段コードを書かない人も、AIにお願いすれば簡単なコードなら問題なく書けてしまいます。AIの登場で初めてコードを作成したという人も多いのではないでしょうか。誰にとっても手軽に効率化ツールを手に入れることができるようになりました。
また、AIを用いることで、漠然としたアイディアから具体的な思考を引き出しやすくなったと感じています。例えば、ChatGPTに「AI活用に関するブログを書きたいんだけど、タイトル案を10個出して」とお願いすれば即座に案を出してくれます。ブログに使う画像のアイディアは画像生成AIを使って考えると良いかもしれません。具体的なイメージがあると思考のヒントになったり、他者とのアイディアの共有がしやすくなったります。工夫次第でさまざまなアウトプットができるので、単にコードや文章を作るだけでなく、思考やコミュニケーションの効率化にも役立てることができるでしょう。
一方でAIが生成するものは必ずしも適切とは限らないという側面もあります。生成系AIが出力するものの中でもコーディングは精度が高い方だと思いますが、それでも意図した通りのコードにならないことがよくあります。また、AIのアウトプットをそのまま無加工で使うことよりも、適宜調整して使うことの方が多いでしょう。コーディング自体の手間は減っても、コードに対する正しい理解(=AIのアウトプットを吟味する能力)はますます重要になる、というのが私の考えです。
AI推進部では現在、各種技術の特性を考えながら、業務における有効なAI活用方法の研究に取り組んでいます。具体的には、社外向けに業務を効率化するためのサービス提供の検討、社内業務でのさらなる品質向上の可能性の検討を進めています。社内業務では、ファイルリスト作成など定型データを扱う一部業務にAI関連技術を試験的に導入することにより、すでに効果が出始めています。変化の激しい領域ではありますが、最新の動向に注視しつつ、AIと上手に付き合いながら効果的なソリューションの開発を目指します。
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