アクセシビリティ対応強化のお知らせ
取締役 木達 一仁東北地方太平洋沖地震の発生から、3週間が経過しました。東日本大震災において被害にあわれた皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。同震災に端を発する社会不安は、いまだ根強く残っている状況ではありますが、ともあれ4月1日を迎えました。
当社では14名の新卒新入社員を迎え、2011年度がスタート。入社式では一人一人から業務への意気込みを聞かせていただき、大変頼もしく感じています。そんな新年度の初日、この場をお借りして、当社のアクセシビリティ対応の強化についてお知らせしたいと思います。
昨年1月29日、当社は「ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 2.0への標準対応の開始について」というプレスリリースを発行しています。以来、ご要望をいただいた顧客企業様につきましては、必要経費を別途申し受けるかたちで、アクセシビリティ検品をパスした納品物をご提供してきました。
ちなみにWCAG 2.0については、コラム「WCAG 2.0勧告がもたらすWebアクセシビリティの新しい時代」や、コラム「真のアクセシビリティ向上への第一歩」をお読みいただければ、よりよくご理解いただけるかと思います。
そして本日以降、ご発注いただいた新規構築Webサイトにつきましては、特別のご要望をいただかなくとも、また必要経費を別途お支払いいただかずとも、WCAG 2.0 A相当のアクセシブルなコンテンツの設計・実装と、その検品を提供するよう、対応を強化いたします。
例外的に、オプションとして対応させていただかなければならない部分は、これまでと変わらず残ります。たとえば音声や動画といったメディアファイル、FlashコンテンツやPDFコンテンツ、あるいはWCAG 2.0 Aよりも高いレベルでのアクセシビリティ確保のご要望につきましては、上述の対応強化の範囲外として、別途お見積もりさせていただきます。
しかし、それ以外の部分につきましては、国際的なアクセシビリティ標準であるWCAG 2.0において、最低限の要求事項として定められているAレベルを満たすようコンテンツを設計・実装し、またその品質を検品のうえ、ご納品することになります。
何をいまさら、とお感じの方も、なかにはいらっしゃるかもしれません。しかしながら、金額面に一切のインパクトをもたらすことなく、いかにして国際標準に則ったアクセシブルな設計・実装を提供するかというのは、当社にとって一種のチャレンジでありました。
ディレクターやデザイナーに対する社内教育はもちろんのこと、効率的かつ効果的にアクセシビリティを検品可能な体制の構築など、課題は多くありました。オプションでのアクセシビリティ対応を提供し続けるかたわら、その課題ひとつひとつに時間をかけて取り組み、品質を損なうことなく対応を強化するための社内環境を一年がかりで作ってきました。
再三、本コラムを通じてもお伝えしてきたことですが、アクセシビリティの確保は障害者や高齢者への対応ばかりではありません。多様化し続けるWebの閲覧環境の変化に耐えうるだけの基盤構築、さらには利用者からWebサイトをさまざまな外部サービス経由で発見しやすくするためのマーケティング活動としても、必須の取り組みであります。
アクセシビリティに配慮した新規Webサイト構築、あるいは既存Webサイトのリニューアルをご予定の顧客企業様におかれましては、これを機に是非当社にお声がけをいただければ幸いです。
最後に、同じアクセシビリティ関連の話題として、昨年末にリリースしました「アクセシビリティチェックツールのWorldspace日本語版を提供開始」のその後について紹介させていただきます。同リリース中、最初の日本語版は、2011年第一四半期中に提供を開始する予定と書きましたが、無事、その準備が昨日までに整いました。
今月22日には、1月にも実施しました「アクセシビリティチェックツール活用セミナー」の2回目を開催、日本語化したWorldpspaceを改めてご覧いただく予定です。アクセシビリティに興味のある、ないし既に取り組まれている顧客企業様には、このチェックツールについても是非ご紹介させていただきたく、ご都合がよろしければご参加いただければと思います。
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