2006年7月〜9月 継続的改善活動のご報告
各システムの要約
- ISO14001
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消灯チェックシート新ルール導入
- ISO9001
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2006年度年間目標の測定、公表を開始
- ISO10002
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小さな社内浸透から効果
- ISO27001
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ISO27001移行審査の実施
- JIS Q 15001
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ファイル交換ソフト対策の実施
- ECS2000
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月間アンケートによる報告相談の吸い上げ
- OHSAS18001
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強制静養休暇の導入
ISO14001(環境マネジメントシステム)
弊社では、省エネのために帰宅時はグループごとに消灯し、チェックシートに記入をするという活動をおこなっています。2006年度は全社で記入率90%以上を目標にしています。しかし6月は68.5%、7月は77.6%といずれも目標に到達しませんでした。
これまでも、毎日の記入率を全社に報告したり、口頭で記入を促すことをおこなってきたのですが、なかなか記入率はあがりません。そこで、なぜ記入できないのかスタッフに聞いてみると、仕事が忙しくて徹夜をしている人にとってはチェックシートの記入は負担に感じるということでした。
この意見を受けとめ、9月からは徹夜の場合は事後連絡でかまわないというルールに変更しました。その結果、記入率82.1%と消灯チェックを始めてから一番高い記入率になりました。今後もチェックシートの記入の浸透を図っていきます。
9月に働きやすい環境にするために社内の傘たての整理をおこないました。当初は不要な傘は処分しようと考えていたのですが駅に傘を置き、貸し出しをおこなっているボランティア団体に計109本寄付いたしました。
10月〜12月の予定
- 品質マネジメントシステムとの統合審査準備
- 内部監査
- 定期教育テスト
ISO9001(品質マネジメントシステム)
7月には、年度目標の測定と公表の準備をし、8月からは目標の計測結果を全社に公表しています。
過去の弊社の品質活動を振り返ってみても、「年度目標の設定〜計測〜結果の公表」という一連の流れが滞ることが多かったため、この問題を今後3年かけて改善しようと考えています。2006年度は、「目標を達成すること」よりも、「目標の計測〜公表を定着させること」を主眼に活動しています。「品質目標を立てて達成すること」の楽しさを、全社で少しでも共有していきたいと思います。2007年度以降は、目標のレベルを徐々に上げていく計画です。
10月〜12月の予定
- 2006年度年間目標の測定を継続
- 環境マネジメントシステムとの統合審査準備
ISO10002(苦情対応マネジメントシステム)
弊社ではトラブルという単語の同義語として、社内で「スパイラルアップ」という単語を使用しています。スパイラルアップとは「継続的改善」を意味します。
2006年度スパイラルアップ委員による、新たな組織体制になり、早5ヵ月が過ぎました。現在のところ全ての部門からトラブル報告があるわけではなく、部門により報告数に偏りがあります。最近は部署のスパイラルアップ委員から、「スパイラルアップの種」である社内からの自主報告もわずかずつですが受けることも出てきました。お客さまからのお問い合わせに対してはもちろん、社内案件の状況申告から潜在的問題の対処や今後の予防措置を速やかに実行することができます。この状況から一人ひとりが問題を抱え込まずに会社全体の問題として、トラブル報告をする意識が芽生えつつあると感じています。
少しずつですが、スパイラルアップが浸透することによって、報告数の偏りもなくなってきます。
苦情対応マネジメントシステムが社内浸透するにはまだ道のりはありますが、今後も継続的に社内へ定着するよう啓蒙活動に取り組んでいきます。
定期勉強会を9月に実施する予定でしたが、現在遅れていますので早急に実施したいと思います。
10月〜12月の予定
- 苦情対応マネジメントシステム勉強会
- 内部監査の対応
ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
7月に、ISO27001の移行審査がおこなわれました。指摘事項メジャー0件、マイナー0件、観察事項合計5件、そのうち1件はGood Pointで、無事に認証を維持したことをご報告いたします。観察事項の主な内容としては、是正処置及び予防処置プロセスがシステム化され、ISMSの継続的改善が活発に機能している点を評価いただきました。反面、紙媒体の廃棄処理を秘密保持契約書を交わした業者に委託していましたが、秘密保持契約書の中に守秘以外の項目を含めてはどうかなどのご意見をいただきました。今後いただいた観察事項を改善に役立てていきます。
8月には、スペックの不足により、滞っていた社内PCの管理業務を改善するためにサーバの交換をおこないました。この結果、社内のリスクを大幅に向上させることができるようになりました。また、日頃よりお付き合いのある会社が、JISQ27001の審査機関に認定されるための審査実績に協力しました。そこでも数件の良い指摘をいただきました。今後、こちらの指摘についても改善に役立てていきたいと思います。
今後の予定としては、10月に社外のネットワークエンジニアの視点から弊社の社内ネットワークが適切に設定されているかを確認していただくために、システム監査をおこなう予定です。
10月〜12月の予定
- 審査指摘への是正処置
- 社内ネットワークシステムのインフラ強化
- 第三者システム監査の実施
JIS Q 15001(プライバシーマーク)
7月から9月にかけて、ファイル交換ソフト対策を中心に改善活動をおこないました。
Winnyなどに代表されるファイル交換ソフトやファイルの転送機能がついたメッセンジャーはさまざまな種類があり、社内規程だけでは実効性が伴わないため、社内ネットワーク内では、起動すらできないように設定を変更しました。
今後の予定としては、10月にISO27001と連動する形で、第三者によるシステム監査をおこなう予定です。今回のシステム監査では、弊社が提供しているホスティングサービスを中心におこなうことを予定しています。お客様からお預かりしている個人情報を、守るために日常的に努力していますが、そのことを再確認するためにも良い機会だと思いますので、普段おこなっていることをそのまま監査して頂こうと思っています。
10月〜12月の予定
- 第三者システム監査の実施
- 2006年度版への移行準備
ECS2000(倫理法令遵守マネジメントシステム)
4月〜6月の四半期報告に掲載した通り、今期はスタッフからの報告相談を吸い上げる方法に、月間アンケートを加えるという改善案を実施しました。質問項目は社内の状況を把握すること、フリー欄を設けて、内容を書いてもらうことで報告相談を吸い上げることにしました。
具体的には、
- 周囲でセクシャルハラスメントを見聞きしましたか?
- セクシャルハラスメントと感じられる言動を受けましたか?
- 法令・社内ルールやマナーに反する行為を見聞きしましたか?
などを選定しました。
7月からアンケートを実施し、何件か報告相談があがり、対応をおこなっています。
今後もこのアンケートを利用し、報告相談で寄せられた内容の改善をおこなっていきます。
10月〜12月の予定
- 意識調査アンケート実施
- 定期勉強会開催
OHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)
2005年度は目標達成状況にも掲載してある通り、身体の健康の目標「残業時間の削減及び個人別残業時間の平準化」は未達成に終わりました。
2005年度の「経営層による見直し」において、このことが議題にあがりました。2005年度も週1で設定退社時間超えのスタッフ情報を部門長宛に送ることなど残業時間の削減、個人別残業時間の標準化に取り組んできました。しかし、結果として2004年度より平均残業時間が5.4時間増加し、また部署間の格差も広がっています。そこで、2006年度はシステム的に残業時間を減少させていくため、2ヵ月連続で設定残業時間を超えたスタッフに強制的に1日有休で休んでもらう制度をつくることが決定しました。
まず、この制度では人事課との連携が必要であるため、人事担当者と運用体制を構築しました。
構築の際、留意した点は下記になります。
- 休む日を運用側で設定することで、「強制」である意味を強めること、それと合わせて稼働の状況から設定日に休めない場合は日にちの変更が容易であること。
- 取得者が稼働状況に合わせて休む日を決定できるように、取得日報告書の提出期限を前日の夕方までとすること。
- 実際に休めたか確認をすること。
8月、9月の勤務データをもとに、強制静養休暇制度を開始しました。
今後、取得人数、取得結果を集計し運用状況を確認するとともに、身体の健康の目標達成を目指します。
10月〜12月の予定
- リスクアセスメント実施
- 内部監査