2006年10月〜12月 継続的改善活動のご報告
各システムの要約
- ISO14001
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紙の使用量削減のためのツールを導入
- ISO9001
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品質管理の体制変更
- ISO10002
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苦情対応の研修を実施
- ISO27001
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新システム導入時におけるリスクの低減計画
- JIS Q 15001
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Pマーク2006年度版への移行準備
- ECS2000
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監査役をコンプライアンス委員会メンバーに
- OHSAS18001
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EAP診断2回目実施 産業医の面談開始
ISO14001(環境マネジメントシステム)
紙の使用量を削減するために、9月中旬に新たなプリンタツールを全社で導入しました。このツールを使用すると、1枚の用紙に最大8枚分のデータを印刷したり、ExcelとWordのデータを同じ用紙で印刷することが可能になります。
試用版を一部のスタッフに使用してもらい、1カ月後に紙の使用量の削減率をチェックしたところ、順調に削減されているという結果が出たため導入に踏み切りました。しかし、使用開始から約3カ月がたちましたが、残念ながら期待していた結果は出ていません。毎月、1人当たりの紙の使用量を計測していますが、9月が1.47kgだったのに対し、10月が1.90kg、11月が2.24kgと、削減どころか増加しています。原因を追究したところ、スタッフの個人PCの「通常使用するプリンタ」に選択されていない、使用方法が理解されていない、ということが分かりました。
早速、全スタッフのPCのプリンタ設定を変更し、社内のイントラネット上の掲示板に使用方法を掲載しました。しかし、直接教える機会がなかなか設けられないため、まずは入社時の教育プログラムに使用方法を教える手順を組み込みました。
今後は既存のスタッフに対しても教育をおこない、紙の使用量削減に努めていきます。
1月〜3月の予定
- 更新審査
- 勉強会
- 経営層による見直し
ISO9001(品質マネジメントシステム)
11月中旬に、弊社の品質管理体制の大幅な見直しをおこないました。今までの体制の場合、マネジメントシステムにおける運用ノウハウの蓄積などの点で大きな成果を生み出すことができました。その半面、品質管理上のマニュアルと実際の作業との間で乖離(かいり)が起きるなどの問題点があるため、今回の体制変更では、今まで培ってきた運用ノウハウを基に、より現場に近いマネジメントシステムの運用をおこなえるようにしました。
12月には、現場作業者が主体となり、マニュアルの大幅な見直しをおこないました。また、新しく設立した部門においても、作業手順を明確化したマニュアルを作成しました。今後、今回見直しをしたマニュアルを基に運用を開始していきます。
1月〜3月の予定
- 維持審査
- 定期勉強会の実施
- 内部監査
- 経営層による見直し
- 2007年度の目標決定
ISO10002(苦情対応マネジメントシステム)
12月に苦情対応に関する研修を実施しました。
講師には昨年同様に、弊社でISO10002導入を支援していただいた東京海上日動リスクコンサルティング株式会社の下島氏をお招きしました。
実施内容には前年度の苦情対応研修のアンケート結果を反映し、好評だったグループディスカッションを引き続きメインに据え、取り上げる事例は自社の過去事例を基にストーリーを構成することにしました。新たなスタッフにとっては分かりやすく、また勤続年数の長いスタッフには身近に感じてもらえるような内容にすることで、より実践的な対応力強化と問題意識の向上をねらいました。
研修は以下の4点を軸として構成いたしました。
- クレーム対応の意義、重要性、位置づけ
- 苦情対応マネジメントシステム運営の意義と運営上のポイント
- ケーススタディでグループディスカッション(社内事例)
- ミツエーリンクスのクレーム対応と苦情対応マネジメントシステム
研修実施後に感想を聞くと、「大変ためになった」と好評でした。
異なる部署のスタッフ同士が、過去に実際に起こった問題について話し合うことで「組織としての苦情対応はどうあるべきか」を、改めて認識してもらうことができたと思います。
今後は、この研修プログラムを新人研修にも応用し、組織としての苦情対応能力の向上を図っていきたいと考えています。
1月〜3月の予定
- パフォーマンス評価
- 経営層による見直し
- 2007年度計画の策定
ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
弊社では、新しいシステムを導入する際に、情報セキュリティ委員会が主体的な役割を果たしています。しかし、最近の傾向として、事業部単位で新システムを導入する試みなどが増えてきました。現場作業員単位での業務プロセス改善への意欲が出てきたという点で非常に良い傾向だと考えています。その半面、リスクが増加する懸念があるため、新しいシステム導入時のルールを見直し、信頼のおける外部ベンダーが作成したチェックリストを活用し、その結果を基に情報セキュリティ委員会が承認をおこなう方法に変更しました。
12月には、年間教育計画にのっとり、全従業員への教育を実施して日常的な手順や緊急時の対応方法などのテストを実施しました。ほとんどの従業員がテストに合格し、不合格者に対しては近日中に勉強会を実施する予定です。また、テスト実施時に同時に全従業員に対してアンケートを実施しました。このアンケートは、弊社のお客さまが日ごろ不安に感じておられるセキュリティ懸念事項などの実態調査を目的とし、ここで得られた結果を基に来年度のリスク対応をおこなう予定です。
また、12月から内部監査も実施しました。現在、部門監査がすべて完了し、1月中に責任者監査を実施する予定です。
1月〜3月の予定
- テスト不合格者に対しての勉強会実施
- 情報資産の棚卸し
- 経営層による見直し
- リスクアセスメント
- 2007年度の目標決定
JIS Q 15001(プライバシーマーク)
プライバシーマークの2006年度版が発表され、審査なども開始されました。弊社では、2007年度6月から7月にかけての審査において、2006年度版への移行を予定しています。そのため、2006年度版のJIS Q 15001の規格や、社外セミナーなどへの参加等を通じて情報収集をおこないました。情報収集の結果、今後取り組まなければならない課題が見えてきましたので、今後これらの課題を1個ずつ着実に解決し、社内浸透を図っていきます。
1月〜3月の予定
- 経営層による見直し
- JIS Q 15001の2006年度版への移行作業開始
ECS2000(倫理法令遵守マネジメントシステム)
12月にコンプライアンス委員会の構成を見直しました。従来はコンプライアンス担当の役員と運用責任者、人事担当という構成でしたが、公正・透明性を持たせるために監査役をメンバーに加えました。
一方では、社内に経営監査室を設置し、内部統制の強化を図っています。
現在、内部統制システムとECS2000の活動の役割分担を明確にし、ECS2000の位置づけを再定義する作業をおこなっております。
1月〜3月の予定
- ECS2000の位置づけの再定義
OHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)
10月から12月の活動は「ココロの健康診断」が中心となりました。これは年に2回実施するものであり、今回は2006年度の2回目の実施になりました。前回の5月実施時は回答率が75.6%だったため今回はそれ以上の回答率となるように、説明会では心と体の健康についての必要性を理解してもらえるよう重点的に説明しました。また、実施期間中は上長との連携を密におこない、実施促進のアナウンスにも力を入れました。その結果、前回の回答率を上回る90.1%を達成することができました。
EAPはアドバンテッジ リスク マネジメントが提供する従業員支援プログラムであり、個々の相談内容について会社に知られることなく利用でき、また東京海上日動メディカルサービスの医療スタッフにより悩み相談からカウンセリング、治療まで一貫したサービスを受けることができます。年に2回のストレスチェックだけでなく自身の健康維持のため、気軽にかつ有効に利用してもらえるよう今後は利用度を上げていく工夫に取り組みたいと思っています。
さらに11月から「健康相談日」を設定しました。産業医との面談により直接相談ができるものです。毎月2時間という短い時間ですが少しでも多くの方々に利用してもらいたいと思います。
2007年もミツエーリンクスで働く皆さんにとって「働きやすい環境」を提供できるよう、日々取り組んでまいりたいと思います。
1月〜3月の予定
- 内部監査
- 経営層による見直し
- 2007年度計画の策定