Web構築:情報セグメンテーションにおける3つのキーワード
ディレクショングループ 取締役 プロデューサー 岡田 貴彦Web構築とは、様々な素材・要素を定義しながら建築物を構築するかのように情報と機能を組み立てていく工程だと言えます。その構造物には、様々なユーザーが訪れ、各々に必要な情報を入手していきます。情報量が増えるにつれて、サイトの構造は複雑化し、情報自体の定義が必要とされ始めています。
Webサイト構成要素の定義化
Webサイトの構築とは、ターゲット→目的をつなぐための情報要素と機能のプライオリティ付けであると考えます。そのためには、ターゲットの明確化・細分化と、提供する情報・機能の定義化が不可欠であることは言うまでもありません。サイト構築のための要素を、定義し、それぞれ明確にしていくことで、最終的なサイトのもつ「主目的」を達成することが可能となります。ここでは、情報の構造化について話を進めていきます。
様々な情報レベルと目的に対応する情報と導線の提供
Webサイトには、能動的に様々な情報レベルのユーザーがアクセスしてきます。情報レベルとターゲットがそれぞれ複数存在するわけですから、情報は2次元的なマトリクスとして構成されなければなりません。個人的な見解として、Webサイトを構成する情報要素は、「メッセージ」・「コンテンツ」・「データ」に大別できると考えます。
- メッセージ
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エッセンシャル/シンボル/コンセプト
- コンテンツ
-
ストーリー(啓蒙・シーン提示)・サービスコンセプト・ベネフィット・事例
- データ
-
実績/スペック/用語解説/条件
AIDCAモデル・イノベータ理論との融合
ターゲットに沿った、「メッセージ」・「コンテンツ」・「データ」のラインと、それぞれの横のつながりをマトリクス的に持つことで、ユーザーの知識レベルに合わせた情報提供が出来ると考えます。
(ここでは、コミュニケーションの反応プロセスとして、一般的なAIDMAではなく、AIDCAモデルがWebに適しているとしています。)
ハイパーリンクによる横展開と時系列というもうひとつの軸
このことは、言うまでもなくWebが「ハイパーリンク」という機能を有しているため、紙の媒体とは違う構造化が必要であるということを示しています。メインのコンテンツからサブコンテンツ(関連情報)への誘導によって、アップセル・クロスセルを促進することも可能です。
また、情報は古くなるとアーカイブ化されていきます。この時間という概念を加えると、情報の構造化はターゲット・情報知識レベルレイヤー・時間軸の3方向を持った、3次元的なマトリクスで構造されなければならないことが、理解できます。
Webサイトの構築は、情報の構造化であるということ
Webサイトの構築は、決してデザインやインターフェースだけではなく、情報の構造化というストラクチャのもとに、成立することがお分かりいただけたと思います。整合性のとれた情報マトリクスの構築のもとに、機能やインターフェースが統合されるもの、それがWebサイトであると考えるべきであり、表現としてのクリエイティブは、その上に成立するものであると理解するべきでしょう。
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