企業の成長をサポートする、女性のマネージメント力
戦略支援チーム 森 ゆき企業に勤め始めて10余年。その間、結婚をし、2人の男の子の母親となりました。「仕事と家庭の両立は大変でしょう?」とよく人から言われます。確かに忙しい。でも、家庭を持ったからこそ向上したと思うスキルもありますね。
家事はマネージメントそのもの
昔も今も、そして世界中を見渡してみても、ほとんどの家庭において家庭内の諸々(以後、家事)を取り仕切っているのは「主婦」と呼ばれる女性たちです。家事って結構難しいんですよ。炊事・洗濯・掃除を取って見ても、何を、どうやって、どの程度やるかは自分次第。家族のその日のスケジュールや天気、小さい子どものいる家庭では子どもの体調や機嫌次第で調整しなければならなりません。それでいて、予算内でアウトプットを毎日出さなければならないのです。その予算だって、自分で計画している場合が多い。
更に外に勤めに出ている女性の場合は、家事の一部を外注している場合があります。自分でやる工程と人に任せた方が良い工程を分けて、外注を検討します。家事の外注も、民間の家政婦派遣会社、シルバー人材センター、ファミリーサポートサービスなど様々あり、それぞれサービス内容、契約形態、料金などが異なります。何を優先して外注先を決定するべきか。実は私も、掃除・洗濯の一部を定期的に第三者にお願いしています。私の場合は職業柄、仕事でのマネジメントをイメージしてしまい、「こう言う場合は、CMMIで言うところの決定分析と解決プロセスに従って、外注先を選定するべきね。」と、頭に浮かんでしまいますが、別段マネジメントを意識せずとも、世の主婦たちはこの程度の事はごく普通にこなしているのです。
家族に関わる全ての事を、計画して、実施して、管理をして、その結果家族が健やかに過ごしているかどうかの結果測定を行う。結果によって、また新に計画して、実施...。ルーチンワークの中にも、臨機応変な対応。女性はきっと、潜在的にマネジメントの能力を持っているに違いありません。
人を育てるということ
ビジネス書に分類される書物の中でも、最近はいかに部下や社員を育てるかをテーマにした本が非常に多く見られ、ティーチング、トレーニング、カウンセリング、コーチングなどの言葉が良く聞かれます。また、多くの人が集まった場をいかに上手に取り仕切るか、ファシリテーションの重要性も認識されてきています。いずれも共通している事は、根気強く繰り返し実施する事、相手の話を良く聞き頭や心の中を理解する事、相手に分かり易く話す事、誉める・叱るを上手に使いこなす事、でしょうか。
これらはいずれも、子育ての基本と全く同じ。ビジネス書は難しくて読みにくいと言う方には、育児書を読む事をお勧めします。「誉めて育てて、やる気を持たせましょう」「つらい状況では、つらい気持ちに共感してあげましょう。」「失敗を責めずに、どうすれば良かったのかを助言してあげましょう」「一度言っても出来るようにならないからと言ってあきらめずに、繰り返し指導してあげましょう」「日頃からコミュニケーションを取り、信頼関係を築きましょう」「完璧を求めるのではなく、その人の個性を伸ばしてあげましょう」。さて、これらは、人材育成書からの引用でしょうか、それとも育児書からでしょうか?答えは両方。「育てる」こつは、対象が子どもでも大人でも、全く同じです。そうであれば、家庭で子育ての経験のある人材が、職場での人材育成が上手く出来るのは至極当然と言うべきでしょう。
マネージメント力の養成
ミツエーリンクスには、女性の部門マネージャーがおりますし、私のように、マネジメントを専門職として働いている女性が数人おります。また、社内の若いスタッフをみていても、将来は良いマネージャーになりそうだと思う女性が何人かおります。元来、女性はマネジメント能力の高い人が多いです。更に女性は家庭を持つと、マネジメント力が伸びる場合が多いと、経験上感じます。ミツエーリンクスを含め、多くの企業で女性のマネジメント能力を大いに活用し、企業の成長につなげて行っていただきたいと思います。
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