ミツエーリンクスらしいアクセス解析
WI本部データアナリシスユニット 西川 季宏私がアクセス解析に関する業務を始めて、もうすぐ4年の月日がたとうとしています。弊社がアクセス解析(ログ解析)のサービスを開始したのが2002年頃のことです。それまで培ってきたノウハウを受け継ぎ、多少なりとも業界の発展に貢献できていれば幸いなのですが、とにもかくにもここまで来られたのはお客様・関係者の皆様のご理解と、同僚たちの日々の努力の賜物と感謝しております。これからもアクセス解析を通してさらにお客様に貢献したいと考えるとき、ミツエーリンクスらしいアクセス解析のあり方について思いを巡らせます。
ミツエーリンクスのアクセス解析の歩み
もともとミツエーリンクスで始めたアクセス解析は、AccessDoctorという受託型のレポーティングサービスでした。弊社のサービスの強みは、データマイニングツールを用いて独自の分析を行なうことで、これは現在でも優位性を保ったサービスとなっています。
やがて、市販のアクセス解析ツールの品質が向上すると、これまでの受託型とは異なる視点でのサービスが生まれます。AccessDoctorの場合、その提供フローからどうしても、ある特定の期間に区切ったときの現状把握、という視点での分析が主だったのですが、市販のアクセス解析ツールを使うことで、時系列でデータの推移を追いかけて分析ができるようになりました。このとき使われるアクセス解析ツールとして、当初はSiteTrackerの利用が多かったのですが、現在はGoogle アナリティクスやVisionalist、SiteCatalystといったWebビーコン型のアクセス解析ツールの利用が増えています。
他の分析手法とともに
Webという業界は本当に活発な業界で、非常に多くの概念が生まれ、より良いWebサイトを作るための分析手法も多く作られてきました。そしてアクセス解析は、その都度そうした流れに対応して、連携をして一定の成果を残してきました。
最も歴史が長いのはヒューリスティックのユーザビリティ診断との関連ですが、SEOの効果測定やLPO、またペルソナ作成のための基礎データを提供することもありますし、ユーザーテストなどと合わせることで、定性調査と定量調査が結びついた分析をすることもできます。
このようにさまざまな場面でアクセス解析が対応できたのは、他の分析を裏付けられる有力な定量データの提供元であったことは大きいですが、アクセス解析の手法自体が時代とともに高度になり、よりきめ細かいデータ提供ができることになったことも大きいと考えています。
ミツエーリンクスらしいアクセス解析
弊社のアクセス解析の最大のミッションは、「戦略的なWebサイト運営に資するデータを提供すること」と考えています。あえて「サイト改善のための」としないのは、アクセス解析というものが、Webご担当者が行なっているWeb運用業務の中で、泥臭いものも含めて、より日常的に使われるものでもあるからです。こうした日常業務のサポートから高度な分析まで、途切れることのないソリューションをご提供したいと考えています。こうした視点が、Webサイト制作をワンストップで請け負うミツエーリンクスらしいアクセス解析のあり方ではないかと考えています。特に今後のアクセス解析の動向も踏まえて、以下3つの方針からサービスのご提供をしたいと考えています。
(1)お客様のご要望から、最適なソリューションをご提案する
一言で「アクセス解析」と言っても、コンサルティングも含めて非常に多様なソリューションが準備されています。弊社は、ひとつのソリューションではなく、多くの選択肢を用意して、お客様に最適なものをご提供できるようにしたいと考えています。
(2)アクセス解析ツールは、設定を軸に導入・運用・レポーティングまでをご要望に合わせてサポート
アクセス解析ツールはただ導入するだけでは活用はできません。またやみくもに使っていても労力がかかるばかりです。なぜなら、アクセス解析ツールがデフォルトで提供しているのは標準的なレポートのセットであって、そのサイトにとって必要となるデータがすぐに取り出せるわけではないからです。必要なデータを効率的に取り出すためには、特に重要になるのが「設定」というプロセスです。弊社では、お客様にとって必要なデータを取り出せるようにするための設定を軸に、導入するツールの選定も行ないますし、運用や最終的なレポーティングまで行ないます。
(3)データマイニングツールをベースにした、より高度な手法の開発
サイトの利用者の実像をより明確に把握し、高度な分析を行なうために、AccessDoctorで用いているデータマイニングのパワーをさらに強力に引き出す必要があると考えています。一部のお客様企業では、市販のアクセス解析ツールのデータと、データマイニングを行なうAccessDoctorを融合させた実験的な分析が始まっています。こうした実績を通じて、より多くのお客様にメリットを還元できるよう、一般化していきたいと考えています。
アクセス解析は、Webの分析手法の中では比較的長い歴史をもちますが決して陳腐化されるものではなく、データが蓄積されるにつれてさらに新たな切り口が生まれ、新たな分析に生かされようとしています。今後とも、弊社のアクセス解析サービスの展開にご期待ください。
Newsletter
メールニュースでは、本サイトの更新情報や業界動向などをお伝えしています。ぜひご購読ください。