環境は日々の積み重ね
プロセス改善室 加藤 歩美いつの間にか環境マネジメントシステムを担当して約2年半が経っていました。マネジメントシステムのことについて何の知識もないなか、「環境マネジメントシステムの担当をしなさい」と言われたときには、まさかこんなに長く担当をすることになるとは思ってもみませんでした。
とは言っても、まだまだ知識の足りなさを痛感する日々を送っているのですが。
今回の環境についての話を書くことで、環境マネジメントシステムのことを何も知らなかったころから、今に至るまでを降り返るいい機会となりました。そして、2年半を振り返りって感じた「日々の積み重ね」について少し話をさせていただきたいと思います。
データ活用による紙の使用量削減
環境マネジメントシステム事務局(以下、環境事務局)では社内での紙使用枚数を毎月計測しています。この計測値を元に前年度と使用量の比較をおこない、使用量の削減を社内に呼びかけていました。ただ、社内全体の使用量を提示し、「昨年より○%使用が増えているので削減をしてください」と呼びかけたところで、スタッフ個人にとっては自分が出力する1、2枚の紙を減らすことが使用量削減につながると考える人は少ないのではないかと感じました。現に自分がこの業務を担当するまであまり感じていなかったということもありますが…。
そこで、環境管理責任者とミーティングをおこない、まず全社での使用量を従業員数で割り、「一人あたりの使用量」をだし、一人あたりの削減目標値を設定しました。そして2008年度には一人あたり15%削減という目標を達成することができました。また、社内で毎日取得し蓄積されているデータと紙使用枚数の計測データを組み合わせて「部署別の使用量」の資料を作成し、毎月部門長へ使用量の把握をしてもらうようにしました。上長から課員へ削減をしてもらう際の補足資料にもしてもらいたいと思っています。
社内にあるデータは集めて満足するのではなく、活用してこそ意味があるものだと実感しています。このデータというのも積み重ねられることにより分析や比較をおこなうことができ、意味のあるものになっていくのだと環境マネジメントシステムにかかわり感じました。
エコキャップ
社内スタッフの一声からはじまった『エコキャップの収集』(ペットボトルのキャップをあつめ、リサイクルして価値ある材料にし、その売却益でワクチンを購入し、世界の子ども達の命を救うために活用する運動)は、最近ではコンビニや学校などで取り組みが行われてきていることで知っている方も多いかと思います。当社ではこのキャップの収集を2年前からはじめ、
- 累計個数:28,520個
- ワクチン:35.7人分
- 累計のCO2削減効果:224.59kg
という報告をエコキャップ推進協会から受けています。
この活動もまさに「日々の積み重ね」なくしては成立しない環境の取り組みのひとつです。取り組みをはじめた当初は月に1度、3箇所に設置してある回収BOXから収集をするだけで十分だったものが、今は2週間程でいっぱいになることがあります。スタッフから「BOXがいっぱいになっていますよ」と声をかけられることもしばしば。回収の頻度が間に合わないくらい、この運動が会社で取り組まれていることを実感する瞬間です。
日々の積み重ね
環境への取り組みというのはコツコツ貯金するのと一緒かもしれません。ただ、お金なら宝くじが当たった!なんてことで急に貯金額が増えることもあるかもしれませんが、環境はそうはいきません。コツコツと取り組みを継続して日々積み重ね、効果を発揮するものではないでしょうか。
また、環境への取り組みはなにも直接環境活動をおこなうことだけではありません。業務効率化による業務時間の短縮や残業時間の削減は環境にとってもプラスと考えることができます。「効率化が環境に優しい」社内スタッフに少しでもその意識が芽生えるよう啓蒙に努めたいと思っています。
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