従来のWebインテグレーションからの進化
執行役員 山根 健太新年あけましておめでとうございます。代表からのご挨拶に続いて新年一発目のコラムを担当するということで、まずは簡単に2011年を振り返りたいと思います。
2011年は「激動」
日本漢字能力検定協会が全国から公募して決定した昨年を表す漢字は「絆」でした。
選定理由は以下の通りですが、「ソーシャルメディアを通じて新たな人との『絆』が生まれ、旧知の人との『絆』が深まった」という項目が含まれていることが印象的でした。
- 日本国内では、東日本大震災や台風による大雨被害、海外では、ニュージーランド地震、タイ洪水などが発生。大規模な災害の経験から家族や仲間など身近でかけがえのない人との「絆」をあらためて知る。
- 人と人との小さなつながりは、地域や社会などのコミュニティだけでなく、国境を越えた地球規模の人間同士の「絆」へ。
- SNSをはじめとするソーシャルメディアを通じて新たな人との「絆」が生まれ、旧知の人との「絆」が深まった。
- また、国際社会ではいくつもの民主化運動が起こった。
- 一方、ワールドカップで優勝した、なでしこジャパンのチームの「絆」には日本中が感動し勇気づけられた。
財団法人 日本漢字能力検定協会Webサイトより
2009年以降、確実にユーザーを増やしているTwitterに対して震災をきっかけに登録者数が増えたり、Facebookにおける一般ユーザーの数が増大しました。特にこれまではこのようなサービスを積極的に活用してこなかった層が多く参加しているような印象を受けていますが、これも震災とは決して無関係ではないと思われます。
また、2010年第4四半期にはスマートフォンの出荷台数がPCよりも多いという発表が行なわれていましたが、震災の影響を受けてか日本国内のスマートフォン市場も大きく拡大し、「PC・モバイル・スマートフォン」といったデバイス別のアプローチはもはや時代遅れであるという印象を強く受けた1年でもありました。
個人的な体験としても、震災当日に携帯電話がまったくつながらなくなる中、SkypeやTwitterのDMなどで家族と連絡が取れたり、Facebookやmixiを経由して自分の友人に安全を知らせることができたことを思い出すだけで、ソーシャルメディアおよびモバイルの強みと新たな価値を強く感じたことを覚えています。
2012年は「革新」
スマートフォンやタブレット端末の普及に伴うデバイスの多様化と合わせ、より大きな力として台頭しているソーシャルメディアの普及を考えると、従来のようなWebインテグレーションの考え方では今後、大きく後れを取ってしまうと感じています。
これまではどちらかといえばデバイス単位で最適なソリューションを導くといったアプローチを取ってきたと考えていますが、もはやPC・スマートフォン・ガラケーといったデバイスによる区別自体が難しく、どのような環境に対しても最低限の閲覧環境を整えるといった考え方をしなくてはならないと思われます。
また、複数のデバイスによるサイト構築を行なう結果として運用においてもコストが膨らむことも予想されるため、単純にコストが二重化・三重化するような事態を避ける場合にどのようなソリューションを提供しなくてはならないのかも改めて考え直す必要があります。
ミツエーリンクスはソーシャルメディア、ユーザービリティ、アクセシビリティ、ログ解析などを含め、様々なソリューションを提供しております。ただしそれらのソリューションを通して得られた結果について最適な形としてアウトプットするには、これまでのやり方から脱却し、Webインテグレーションの新たなメソッドを作り上げていかなくてはならないと考えております。
現時点ではまだまだ至らないところも多いかと思われますが、お客様と一緒により大きな飛躍を成し遂げるべく、2012年は個人、そして組織としても「変革」という言葉を意識して取り組みたいと考えております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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