「総合的」なアクセス解析と改善を
第一本部 第一部 田口 公章アクセス解析、今どきの悩み
自社サイト、検索エンジン、そしてソーシャルメディアといった様々なメディアやツールの活用が、今日の企業Web戦略には欠かせなくなっています。サイト利用状況の把握や効果測定にあたっては、自社Webサイトのアクセスログ解析に加え、各ソーシャルメディアの利用状況を解析すること、そして自社サイトとソーシャルメディアの動きを総合的に把握し改善に生かすことが重要になっています。
複数のソーシャルメディアを横断して把握できるような便利なツールはいくつも市販されていますし、ツールに特段の費用をかけなくても、FacebookインサイトやYouTubeインサイトといった個別のツールを使う、という選択も可能です。選択肢が多いだけに、今どきの自社サイト運営やソーシャルメディアマーケティングを担当されている方にとっては、どんなツールを使ってどのように解析すればよいか、悩みも大きいことだと思います。
自社サイト×Twitterの事例
ソーシャルメディアが自社サイトにどのような影響を及ぼしているのかといったことの把握、つまりソーシャルメディアが自社サイトへの集客にどのように役立っているのか?という点を把握したい場合には、Google アナリティクスが役立つのではないでしょうか。どんどん高機能化しているGoogle アナリティクスであれば、ソーシャルメディアの貢献度も分かるようになっていますし、ツールの利用自体は基本的には無料です(より高度化した有償版のGoogle Analytics Premiumの日本導入も噂されていますが、今回は割愛します)。
一方、アクセス解析だけではなく「どのような内容の会話がされているのか?」という定性的なデータについても把握しておく必要があります。ソーシャルリスニングと呼ばれる分野ですが、当社がお手伝いしている事例でも、Google アナリティクスでの解析とTwitterでのトレンドが少し違うという事例がありました。ある日のある話題について、情報の起点となっているWebサイト側のログだけ見ているとそれほど大きな動きは見られなかったのですが、TwitterやFacebookではその話題がRTやシェアをされていて、その日だけ突出して盛り上がっていた、ということがありました。しかし残念なことに、そのサイトでは起点となった記事は長くアーカイブされずに数日経過するとリストから消えてしまう仕様で、かつ更新頻度の高いコンテンツだったので、ソーシャルメディアでURLがシェアされたものの、そこからの自社サイトへの流入は長く続きませんでした。おそらく、今後はバックナンバーページ関連の設計を変更することになるでしょう。
解析とサイト改善のポイント
ソーシャルメディアと自社サイト、それぞれ動きをリアルタイムで把握し、こうした動きを俯瞰してみながら特徴的なところを深堀する。そして、収集したデータや解析結果をサイト改善やプロモーションなどの施策に活かすというPDCAサイクルを形作れると、顕在顧客や潜在顧客とのコミュニケーションの質をより良いものへ高めてゆけると思いますし、ソーシャルメディアに取り組む企業側としても成果を実感しやすくなると思います。
重要なのはデータから何を読み解くか、そして将来をどのように予測し、手を打つかということです。当社でも、これまで別個に取り組んできたソーシャルメディアと自社Webサイトを横断した解析に取り組んでいます。「ソーシャルメディア統合解析」という名前で総合的にレポートしますので、ぜひご相談ください。
Newsletter
メールニュースでは、本サイトの更新情報や業界動向などをお伝えしています。ぜひご購読ください。