「これから始めるマルチデバイス対応 解説セミナー」のご案内
取締役社長 木達 一仁来る7月14日、当社セミナールームにて「これから始めるマルチデバイス対応 解説セミナー」を開催いたします。本コラムでは、当日お話する予定の内容から、要点をいくつかご紹介したいと思います。
多様化し続けるデバイスとマルチスクリーン・デザイン
つい先日のことですが、AppleのiPhoneが日本で発売されて8年が経過しました。iPhoneを皮切りに、その後スマートフォンが急速に国内で普及してきたのは、ご存知の通りです。いまだフィーチャーフォン(俗にガラケーとも呼ばれる、スマートフォン登場前からある携帯電話)を愛用していらっしゃる方も少なくないですが、一方でガラホなる新たな機種(スマートフォンの機能を有するガラケー)が誕生もしています。
そうしたなか、仕様の(物理的な大きさや解像度といった点において)多種多様なスクリーンでもってWebサイトを表示・利用することが極めて一般的となりました。スクリーンの多様化に対し、当社では2年前からマルチスクリーン・デザインの標準提供を開始、レスポンシブWebデザインに代表されるデザイン手法のご提供に注力しています。
一人のユーザーが複数のデバイスを所有し、それらをまたいで同じWebサイトにアクセスすることも珍しくなくなった昨今、さまざまなスクリーンに一定の見やすさと使いやすさ、そして一貫したトーン&マナーを提供し得るマルチスクリーン・デザインは、マルチデバイス対応の必須要件の一つです。
マルチデバイス対応とアクセシビリティ確保は表裏一体
では、マルチスクリーン・デザインを採用しさえすればマルチデバイス対応は完璧かというと、そうは言い切れません。今後のデバイスの多様化、とりわけ小型・高性能化というトレンドのなかで、既にAppleのSiriやMicrosoftのCortana、Googleの音声検索に見られるような、音声エージェントによるWebアクセスが一般化する可能性があるためです。
小型化と高性能化の行き着く先に、表示装置としてのスクリーンを持たない(けれども音声やジェスチャー操作を介しWebコンテンツを利用可能な)デバイスというのが登場・普及する可能性はゼロではないでしょう。その種のデバイスに限っては、マルチスクリーン・デザインは有効ではなく、どれだけコンテンツがアクセシブルに、マシンリーダブルに実装されているかが重要になってきます。
従来、障害者・高齢者対応との意味合いで語られることの多かったWebアクセシビリティは、いまやマルチデバイス対応における基礎、土台として極めて重要なのです。マルチデバイス対応とアクセシビリティ確保は表裏一体、と言っても差し支えないでしょう。
見落とされがちな表示速度
アクセシビリティを確保し、マルチスクリーン・デザインを対応すれば、いよいよマルチデバイス対応も完了か……と思われるかもしれませんが、もう一つ、重要な品質に対応する必要があります。それがWebコンテンツの表示速度、表示パフォーマンスとも言われる品質です。
モバイル環境下でのWebアクセスは、得てして低速かつ不安定な通信を介して行われます。そのような状況において、コンテンツの表示に何秒も要するようなつくりでは、アクセスしてきた方は表示完了を待つことなくサイトを離脱してしまうかもしれません。
マルチデバイス対応の意味するところには、さまざまな通信環境において快適にコンテンツを利用できるということも含まれると思います。であればこそ、高速な表示パフォーマンスという品質もまた、マルチデバイス対応のいち要件であると言えます。
「三本の矢」で不可知の未来に対応
マルチスクリーン・デザイン、アクセシビリティ、高速な表示パフォーマンス……これらは、私がコラム『マルチデバイス対応における「三本の矢」』で挙げた、マルチデバイス対応の必須要件です。これらを満たすことで未知のデバイスに左右されにくい、決して近眼視的ではない真のマルチデバイス対応が実現できると考えます。
今後どのようなデバイスが登場し、そしてどれだけ普及することになるにせよ、いま運用されているWebサイトが、遠からず未知のデバイスからアクセス・利用されることは確実です。そうした不可知の未来にどれだけ対応できるかは、「三本の矢」に喩えた三つの品質の高低が大きく左右するはずです。
より詳しく知りたいと思われた方、これからWebサイトのマルチデバイス対応に取り組もうという方、あるいは自社のマルチデバイス対応の方針にいまひとつ自信をもてない方は、お席にまだ余裕がございますので、是非「これから始めるマルチデバイス対応 解説セミナー」にご参加いただだければと思います。セミナー終了後には、他のセミナー同様、社内見学会を催す予定です(ご希望の方のみ)。また個別のご質問、ご相談にお答えする時間も別途ご用意する予定です。
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