新年のご挨拶
代表取締役会長(CEO) 髙橋 仁取締役社長(Co-CEO) 藤田 拓
代表取締役会長(CEO) 髙橋 仁
新春を迎え、謹んでご挨拶申し上げます。
年初に際しまして、日頃よりミツエーリンクスをご愛顧いただいている皆様に厚くお礼申し上げます。お陰様で当社は今年、創業35年目を迎えます。経済情勢や社会情勢が常に変化している中で、こうして企業活動を継続していることはとても幸運なことだと改めて思います。
年末に、幹部の一人とおでんを食べながら雑談をする機会がありました。彼と何気ない会話をしながら、改めてミツエーリンクスのこれまでを振り返りました。
彼は長年、常に新しい技術を研究し、その技術を組織として社会に広げていくことで社会貢献をするという強い意志がありました。一方、管理系のある幹部は複数のプロセス管理手法を学び、当社に合った品質向上と継続的改善手法を組織文化にすることに苦心してきました。異なった方向性のこれらのリーダーは時にコンフリクトを起こしながらも次第に調和しながら社内浸透を果たしました。
比較的組織が柔軟で経営基盤が堅固だと言われるのは、こうした2つの機能を有機的に織り成すことに成功したからかもしれません。
現在、当社は若い人材が育ち、次世代に向けて邁進しています。これからさらに面白くなるミツエーリンクスにご期待ください。本年も引き続き変わらぬご支援をお願い申し上げますと共に、皆様のご繁栄とご健勝を祈念申し上げます。
末筆ながら、元日に石川県能登半島を震源としてマグニチュード7.6の地震が発生いたしました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。
取締役社長(Co-CEO) 藤田 拓
能登半島地震の災害に心からお見舞いを申し上げますとともに、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
ミツエーリンクスは今年の春に35期が始まります。元々ミツエイリンクスとしてスタートした弊社ですが、ミツエイには「三つ栄える」の意味があり、その3つは「ヒト、モノ、情報」でした。「なぜ、ヒト、モノ、カネのカネはないのか?」と創業者である高橋に訊ねたところ「お金がなかったから」と返ってきました。そんな0からのスタートでありつつも、音声、FAX、Webと情報を取り扱いつつ35回目の年を迎えられることを考えますと、その過程で関わっていただいている方々への感謝しかございません。
その「情報」という言葉ですが、ふと見ると「情けに報いる」と読むこともでき、なぜInformationに情けなのか?と年末強く疑問をいだきました。情報という言葉は森鴎外がクラウゼヴィッツの戦争論に出てきたNachrichtを翻訳する際に作った和製漢字です。その後調べてみると情報の情は情けではなく状況の状にむしろ近い意味であり、情勢の情と同じく「ファクト」を意味します。また、報は報いるではなく、報告や日報に出てくるような「知らせる」という意味合いで、情報は「ファクトの知らせ」といえ、納得がいきました。
さて、Webの広がりにより、今では様々な情報・データを享受できるようになりました。これらの情報を利用することで、より具体的な状況を迅速に把握できるようになったことは確かでしょう。先程触れた戦争論の第1章「戦争とはなにか?」にも下記の記述があります。
抽象の世界ではすべてが〔乏しい根拠で考える〕オプティミズム(楽観主義)に支配されている。
クラウゼヴィッツ著 戦争論 縮小版 加藤秀治郎 訳 / 日本経済新聞社 出版
ただ、さらに読み進めると、第7章「戦争における情報」(ドイツ語ではNachrichten im Krieg)には下記記述があります。
戦争中に得られた情報の大部分は相互に矛盾しており、誤報はそれ以上に多く、さらにその他のものといえど大部分何らかの意味で不確実ならざるを得ないはずである。そこで将校に要求されるものは、事物と人間に関する知識であり、それらに基づく一定の識別力である。
クラウゼヴィッツ著 戦争論 清水多吉 訳 / 中央公論新社 出版
上記を読むと情報の有用性は大前提としつつも、その情報に振り回されることなく、ヒト、モノに関する知識や現実に照らし合わせて判断していくことが大切であると説いています。Webの莫大な情報量やそのデータを元にして進化した生成AIは戦時中の情報より遙かに確からしいものではありますが、やはり現実のヒトやモノとつながりのない情報活用をしても意味がないといえるでしょう。
私としてはミツエーリンクスの名前由来にちなみ、地球上のヒトやモノが栄えるためにも、正しい情報が広まる一助としての活動を展開できればと思います。
本年も引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
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