2024年を終えて
代表取締役副社長 東崎 厚広前回、副社長としてご挨拶の意味も込めて、こちらにコラムを掲載してから、あっという間に半年以上の時が過ぎ、2024年も間もなく終わろうとしています。本年もミツエーリンクスと変わらぬお付き合いをいただいたお客様、テクニカルパートナーの皆様に社員一同を代表し御礼申し上げます。
本年、当社は大きな転換点を迎えた年となりました。
創業以来約35年、独立系企業として独自にビジネスを成長させてきた創業者の髙橋 仁が勇退し、広告代理店グループのIT企業である電通総研グループにジョインしました。
これからのミツエーリンクスをお話しする上で、少し当社の歴史を振り返りますと、当社は1990年に、FAX用画像処理サービスやフルデジタル収録の音声サービスを提供する会社として創業しました。創業者の髙橋が「これからは消費者が多様化して情報のパーソナライズが求められる時代が来る」という書物を読み、その内容に感銘を受けて事業を興したそうです。90年代中盤になりインターネット技術が台頭してきた時に、現在まで続く事業であるWebインテグレーションサービスを開始します。その後、インターネットが社会の必須インフラとなっていく過程において、ミツエーリンクスは、だれにでもわかりやすく情報を届けるという信念で、Web業界で初めてISOの取得をし、またW3CメンバーとしてWeb標準の普及に尽力するなど、品質重視の開発を推進してきました。近年は、2024年4月の改正障害者差別解消法の施行に伴い、合理的配慮の提供が民間企業に義務化されたことで注目を浴びたWebアクセシビリティにおいては、いち早く自社案件に標準対応するように努めるなど、伝え手と読み手を繋ぐお手伝いをしています。
パーソナルな情報配信を普及させるという思想が大きな時代の流れにフィットしたこともありますが、何より、お客様が我々の事業方針とサービスに理解を示してご利用くださったお陰でミツエーリンクスは、ここまで成長し続けることができました。本当にありがとうございました。
当社が大切にしてきた「高い品質」「優れたコミュニケーションデザイン」を「社員の手で」お届けする事業方針は、多くのお客様からコーポレートサイトなどのフロントエンド静的領域の構築とその運用で評価をいただき、現在の事業ポートフォリオ上で大半のシェアを担っています。
しかし、ともすると厳格に守ってきた事業方針により帰着した現在の事業領域にとらわれすぎていたかもしれません。高い品質を守ろうとするが故に、ややチャレンジがしづらい社風にもなっていたかもしれません。
この春、電通総研グループ入りして以来、電通グループ各社に対して、数えきれないほどのケーパビリティプレゼンをしてきました。当社が大切にしている品質や誰にでもわかりやすいコミュニケーションデザインを、電通グループ各社が持つより広い事業領域において、どのように活かすことができるか、クライアントとその先にいる消費者・生活者の皆様により良いサービスを届けることに寄与できるかという多くの議論を繰り返す中で、新しい領域で我々に期待していただけることや逆に足りていない多くの部分も見つかりました。
ミツエーリンクスも創業から約35年がたち、社員も400名を超える企業となりました。常に変化し続ける社会のニーズに応えていかなければ生き残ることはできません。
当社がこの先も社会に求められ、社員が安心して成長していける企業であるために、お客様からいただいているご相談の変化とこの半年の電通グループ協業から得た新たな成長機会などをもとにして、現在、当社では初めてとなる中期経営計画を策定しています。大きな方針は以下のように考えております。
- Webインテグレーション業界の発展への寄与
業界の健全な発展に必要な取り組みに積極的に参画し、その普及を推進する役割を果たす。 - カスタマーセントリックとチャレンジ精神
営業、技術共にお客様の要望にどうすれば応えられるのかを常に考え、必要ならば自社を変えていく姿勢を持つ。そして、そのチャレンジが評価される風土を作る。 - 開発力の強化
ヘッドレス、大規模CMS開発力、AI活用による業務革新など、Web構築及びその周辺の技術力を強化、電通総研グループ各社とも協業し、高度化・複雑化するニーズに応えられる開発体制を構築する。 - 人的資本経営
社員の成長を通じてお客様に貢献するため、長く安心して働き、成長できる環境を整える。教育・評価制度の拡充と見直しを徹底する。
電通総研の初代社長であった名和は「変容と幹」という言葉をよく使っておりました。ミツエーリンクスも残すべき幹となる大切なものが多くある会社です。お客様にご評価いただいた当社の文化は大切にしつつ、変化を恐れずに社員たちと共に成長して、今まで以上にご期待に応えられる会社になるよう進化してまいります。
最後になりますが、12月28日から2025年1月5日までは、年末年始休業日となります。新年の営業は1月6日からとなります。皆様、良い年末年始をお過ごしください。
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