電通総研ってどんな会社?
代表取締役副社長 東崎 厚広はじめに
電通総研からミツエーリンクスに来て約1カ月、ついに順番がやってきました。初寄稿です!
本日まで、極力多くのお客様、社員の皆さんとご挨拶させていただきましたが、まだまだお話しできていない方がほとんどですし、きちんと電通総研についてご説明する機会もありませんでしたので、この場を借りて、まずは電通総研についてご紹介できればと思います。なるべく自分の言葉でわかりやすくお伝えしたいと思い執筆しましたので、やや主観もはいっています。話半分で聞いてください。
電通総研の歴史
電通総研は、1975年に米国のGeneral Electric Company(GE)が当時展開していたTSS(Time Sharing Service:インターネット時代前のクラウドコンピューティングサービスのような仕組み)を日本で販売するために電通とGEの合弁会社として生まれました。
ですので、“電通国際情報サービス”(ISID、Information Services International-Dentsu, Ltd.)という名前だったんです。
一般的に大手企業のIT子会社というと、親会社の社内システムを開発・運用するために情報システム部門が独立したりすること(機能子会社化)も多いですが、電通総研は、新規事業を行うために作った事業子会社がIT関連企業であったため、後に、親会社の情報システム事業も担うようになったという生い立ちです。
そのため、現在でもグループ会社の中にありながら上場企業として独自のビジネスを展開できているのだと考えています。
TSSはインターネットの普及とともにその役割を終えていきますが、当時TSSのお客様には金融機関や製造業が多かったため、ISIDでは金融機関の海外拠点を支援するようなシステムや、製造業向けに設計関連業務をコンピューターで支援する海外ソフトウェア(CAD・CAM・CAE)を日本で販売する事業を開始。そしてシステムインテグレーター(いわゆるSIer)として、システム開発を生業とするように大きく事業変革を行ってきました。
電通総研の現在と今後
まもなく創業から50年を迎えようとしている電通総研は現在、連結で従業員3500名、売り上げ1400億円を超える会社になりました。ISID時代から事業部制をとっており、それぞれの事業部門が独立採算に近い形で、各々の分野にて事業計画(戦略、投資、採用、収益性など)を立てて事業拡大を推進してきた結果、金融・製造向けにサービス内容を拡張させてきました。またその他の事業として、パッケージビジネス(人事や会計)や、電通がいわゆる広告代理店から企業の事業変革を総合的に支援する企業へと変化する中で、クライアントや公共領域でのDXを支援するビジネスも生まれてきました。比較的バランスの取れたポートフォリオを持つSIerになれたのではないかと感じています。
このように時代と共に変化してきたISIDは、今年の1月に、社名を電通総研に変更しました。この先どうなっていくのでしょうか?
電通総研は、「Vision 2030」という長期経営ビジョンを掲げているのですが、そこには、会社のありたき姿として「社会、企業、生活者からの期待に応える存在」とあります。ここに次の目標があると考えますし、今回の我々の資本提携の目的でもあると考えています。
ISIDは、多くのSIerがそうであるように企業内の業務改革をITで解決することを主力事業としてきました。今後は、”総研“としてSIerの枠を超えて、コンサルティング・シンクタンク機能を連携して社会課題を提起し、よりよい社会になるためにITの力を提供していく企業になろうとしています。そのためには、今まで直接的なサービス提供先ではなかった社会や企業の先にいる”生活者”に対して接点を持つシステム(サービス)の構築が必要となり、その時にミツエーリンクスの持つアクセシビリティやUI / UX、Webフロントエンドの実装力といった力が活きる。そのための資本提携だと考えています。
電通総研は、2030年に3000億円(現在の約2倍)の企業体になろうとしています。ミツエーリンクスも共に歩む中で新しいチャレンジを行い、新たな力を身に着けて我々の既存のお客様により良いサービスを提供できるように変化していきます。そのために、まずはお互いを知り、考え、話し合うから始めていきたいと考えています。
次回のコラムでは、もう少し具体的に協業状況や今後の変革の見通しなどお伝えできればと考えます。新たなチャレンジを目指すミツエーリンクスを、今後ともよろしくお願いいたします。
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