W3CにSustainable Web Interest Groupが発足
エグゼクティブ・フェロー 木達 一仁私はこれまで、サステナブルWebデザインとその周辺動向についてたびたびご紹介してきましたが、本コラムはその最新回になります。11月4日付のW3C Blogの記事、Sustainable Web Interest Group is Formedにありますように、Web Sustainability Guidelines(WSG)やその関連文書の策定を行うSustainable Web Interest Groupが発足しました。
W3Cには、Web標準やガイドラインを策定するための場としてWorking Group、Interest Group、Community and Business Groupという3種類のグループが定義されています。昨年9月に書いたコラム「サステナブルWebデザインを実践するためのガイドラインが登場」において、私は以下のように記しています。
今後の展開次第では、策定の場をCommunity GroupからWorking Groupに移し、標準化プロセスに則ったうえW3Cの公式なガイドラインとして勧告される可能性もあります。
上記の予想に反して、Working GroupではなくInterest Groupとして活動を仕切り直した背景については、Mozilla FoundationのTantek Çelik氏による提案(A SustyWeb IG would work better to publish a WSG Statement sooner)をお読みいただけると、わかりやすいかと思います。
Rather than a working group (WG), a Sustainable Web Interest Group (IG) with open participation would better enable the Web Sustainability Guidlines (WSG) to have a larger impact sooner, with broader support.
要するに、Working GroupよりもInterest Groupのほうが、より広範に参加者を募ることができ、またプロセスが簡略なぶんスピーディーにガイドラインを開発できるということです。環境問題が深刻さを増すなか、少しでも早くWSGの実効性を高めるには、賢明な判断と言えるでしょう。
将来、当社制作物の品質基準としてWSGの一部を採用することを計画中なこともあり、私は早速Sustainable Web Interest Groupに参加をしました。本稿執筆時点では、私を含め21名(うち8名はInvited Expertと呼ばれる招聘専門家)が参加をしています。
今後、同グループ内での議論を適宜把握しつつ、より積極的に活動に参加したい考えです。詳細な活動の内容や範囲、また活動への参加方法については、Sustainable Web Interest Group Charterに記されていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
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