スクリーンリーダー検証
WCAGやJIS X 8341-3といったガイドラインや規格に準拠することで、Webコンテンツは一定のアクセシビリティを備えることができます。しかし、視覚障害者にとってはそれで必要十分とは限りません。
全盲や弱視などの視覚障害者は、Webにアクセスする際、画面の内容を合成音声で読み上げるスクリーンリーダーと呼ばれるソフトウェアを、Webブラウザと併用することが一般的です。
スクリーンリーダーとWebブラウザの組み合わせ次第では、特定のコンテンツにおいて意図せぬ読み上げや動作が生じ、視覚障害者にとってWebコンテンツを利用することが困難になる場合があります。
結果として視覚障害当事者から、そのような状況について問い合わせを受けたり、改正障害者差別解消法でいわれる「合理的配慮(合理的調整)」を求められたりする可能性があります。
本サービスでは、スクリーンリーダーを日常的に利用する視覚障害当事者が、Webコンテンツの読み上げ音声からアクセシビリティ / ユーザビリティ上の問題の有無を確認、また問題があった場合の解決策について検討、レポートします。
- ※ 本サービスは、Webサイト運用管理者を対象としています。Webサイト制作担当者を対象とした トレーニングサービス についても併せてご覧ください。
サービス概要
視覚障害当事者がスクリーンリーダーを用い、Webコンテンツを通じて特定の目的(情報の取得、購買、問い合わせなど)を達成できるかを検証します。検証の結果、Webコンテンツにアクセシビリティ / ユーザビリティ上の問題が存在する場合には、考えられる解決策をレポートにまとめ、録音 / 録画データとともにご提供します。
サービス特長
- スクリーンリーダーの利用者がどのような読み上げ音声を聞いているか、視覚障害当事者にとっての問題が何かを、レポートと録音 / 録画データにより正確に把握できます。
- 録音 / 録画データにより、視覚障害当事者の直面しているアクセシビリティ / ユーザビリティ上の問題を、Webサイト制作担当者と明確に共有できます。
- 複数のスクリーンリーダーによる読み上げ音声を比較することで、特定のスクリーンリーダーに依存しないアクセシビリティ / ユーザビリティの問題を把握できます(オプション)。
サービス詳細
視覚障害当事者であるアクセシビリティ・エンジニアが、あらかじめ定義したスクリーンリーダーとWebブラウザの組み合わせで、検証対象のWebコンテンツにアクセスしている様子を録音 / 録画します。
アクセシビリティ / ユーザビリティ上の問題が確認された場合には、検証対象のコンテンツのソース(HTMLやCSSなど)を確認し、その問題の解決策は何か、解決が困難な場合には何が次善の策か検討のうえレポートにまとめます。
検証に使用可能なスクリーンリーダー
なお、本サービスは、スクリーンリーダーによる誤読を完全にゼロにすることを目的としていません。誤読ゼロが望ましいのは明らかであり、また誤読を避けるべき類のコンテンツも存在しますが(辞典や試験問題など)、あらゆるスクリーンリーダーにおいて誤読ゼロを実現することは、技術的に困難なためです。
サービスフロー
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対象と目的の設定
検証対象のコンテンツや、どのスクリーンリーダー / Webブラウザで検証するかなどについてヒアリングを行い、要件を定義します。
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スクリーンリーダーによる検証
スクリーンリーダーを使用して対象となるコンテンツにアクセスし、操作中の様子を録音 / 録画します。
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レポート作成
スクリーンリーダー利用者にとってのアクセシビリティ / ユーザビリティ上の問題の有無、また問題があった場合の解決策について、レポートを作成します。
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納品
上記のレポートに録音 / 録画データをセットにして納品します。オプションとして、実際にスクリーンリーダーの操作を行うデモンストレーションを含む報告会も実施可能です。
サービスに関するお問い合わせ・ご相談・お見積もり依頼
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