「マルチデバイス対応 解説セミナー」開催のお知らせ
取締役 木達 一仁私の前回のコラム「『モバイルファースト』終わりの始まり」末尾で予告していた通り、マルチデバイス対応 解説セミナーの情報を本日掲載しました。2010年に開催したスマートフォン対応セミナーに始まり、2012年の「モバイルファースト」解説セミナーを経てレスポンシブWebデザイン入門セミナーへと続いた流れを汲む、最新のセミナーです。セミナー告知ページにある内容とやや重複しますが、本コラムでは開催の趣旨をご説明します。
マルチデバイス対応が必須の時代
AppleのiPhone発売に端を発してスマートフォンが普及、フィーチャーフォン利用者の多くがスマートフォンに乗り換えてきました。最近、MMD研究所が結果を公表したフィーチャーフォンユーザーの携帯端末に関する利用実態調査によれば、フィーチャーフォンユーザーの約6割がスマートフォンに必要性を感じていないとのこと。つまり、一定数の利用者は今後もフィーチャーフォンを使い続ける見通しですが、しかしWebサイトの閲覧を必要とする利用者については、フィーチャーフォンよりスマートフォンを好んで使う傾向があるようです。
タブレット型デバイスについても、AppleのiPadが先鞭をつけた経緯はありますが、いまやAndroidやWindows 8を搭載した製品が多く市場に出回っています。ビジネス用途での利用も普及した感があり、営業担当者が外出先で鞄からタブレット端末をさっと取り出しては顧客にプレゼンテーションを行う、といったお話は珍しいものではなくなりました。対コンシューマにおいても、小型かつ安価であるがゆえ、家庭用PCの代わりとして普及が進んでいる模様。IDCは、ノート型を含むPC全体の世界出荷台数を、タブレット端末のそれが 2015年までに上回ると予測 しています。
ご存知のように、スマートフォンやタブレット型デバイスのフォームファクタは多種多様で、搭載されているスクリーンの大きさもまた同様です。縦横どちらの向きにも使われる可能性を踏まえるなら、まさに無限に近い種類のスクリーンサイズでもって、Webサイトを利用する時代になっています。さらに将来に目を向ければ、 Google Glass であるとか、市場の活性化が噂されているスマートウォッチといった、身体に装着するタイプのデバイスからも、Webにアクセスする機会は増える見込みです。Webサイトにとって、マルチデバイス対応は必須の時代を迎えたと言えます。
マルチデバイス対応を考えることの難しさ
マルチデバイス対応の必要性は、既に広く認知されているかと思いますが、しかしそれに取り組もうとした途端、検討すべき対応策なりサービスの多さに頭を抱えてしまうWeb担当者の方は少なくないのではないでしょうか。スマートフォン最適化、タブレット最適化、レスポンシブWebデザイン、アダプティブWebデザイン…いずれも、マルチデバイス対応という文脈でよく目にする言葉であり、サービス名称です。
しかし「最適化」とは、具体的に何がどのような指標に基づいて「最も適した状態と化す」のでしょうか?同じ「最適化」を謳っていても、サービス内容は提供する会社によって異なる場合があるようです。また、「レスポンシブ」や「アダプティブ」という言葉の辞書的な意味は近しく、解釈に揺れの生じうる表現のため、キャッチーでありながらも内容をかえって分かりにくくさせているように感じます。こうした言葉の難しさもさることながら、あらゆるサイトにとって最善の対応策が存在しないこともまた、Webサイトのマルチデバイス対応をやや混沌とした状況に陥れているのではないかと自分は考えます。
「マルチデバイス対応 解説セミナー」開催趣旨
こうした状況を踏まえ、マルチデバイス対応 解説セミナーでは、数あるWebサイトのマルチデバイス対応策を改めて整理し直し、それぞれの長所、短所を明確化。どの対応策を選び、あるいは何と何を組み合わせて対応すればよいのか、検討する際のプロセスを解説します。また、マルチデバイス対応において必須の要件である表示速度、アクセシビリティについても言及、ご注意いただきたいポイントをまとめます。これから新規にWebサイトを構築される、あるいは既存のWebサイトのリニューアルをご検討中の方にとって、マルチデバイス対応の方針を立てる際の参考となれば幸いです。
開催日は、9月6日(金)と9月10日(火)。
ご多忙中とは存じますが、皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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