企業とは? -企業の全体像をどのように捉えるか?-
(1)台形ピラミッド
「1.企業の最上流には何が存在するか?」でお分かりのように、企業の最上流では、大きく3つの要素が複雑に絡み合っています。
意思を中心軸として、4つの視点(バランススコアカード)を最上流の面に置き、クローズド・ループ・システムによって戦略実行から生み出された結果をフィードバックし、次の戦略や補正システムをして機能すると考えると、うまく全体像が見えてきます。また、最上流は下流へと向かい、上流ほど概念的になり、下流ほど具体的になってきます。これらを踏まえて図にすると下記のようになります。ちょうど台形ピラミッドのような形を形成します。仮にこの部分を「コア」と名づけましょう。
補足
クローズド・ループ・システムでは、結果を待たずしてあらゆる環境要因の変化によって補正システムが働くということが考えられます。したがって、クローズド・ループ・システムの概念をより正確に表現するならば、地球を取りまく、「磁気」のようなものと捉えた方が正確な表現と言えます。
(2)全ての活動は台形ピラミッドの中に存在する
企業の最上流の「意思」や「4つの視点によるバランススコアカード」の影響を受けながら、企業戦略、マーケティング戦略、戦術・実行フェーズといったように下流へと降りて行きます。下流に行けば行くほど具体的なアクションプランに近くなり、ミッションや目的が明確になる性格があります。またそれぞれの目的は必ずしもひとつとは限りません。上流にあるいくつかの視点の影響を受けるため、微妙にポジショニングが異なる場合もあります。したがって、下流における具体的ミッションや目的は、全体的な台形ピラミッド範囲内の3次元の空間上のあるポイントに位置するということが言えます。
(3)インターネット戦略のポジションはどこに存在するか?
インターネット戦略を実行する場合、マーケティング戦略の下流にそのポジションが存在します。ベーシック機能として活用される広報や情報提供のみならず、企業の最上流の「意思」や「財務、顧客、業務・組織、人材の視点」や企業戦略、マーケティング戦略のあらゆるミッションを達成する潜在的機能を保有しているのがインターネットならではのパワーです。
まとめ
インターネット戦略は、企業全体像の中のどの部分を担当できるか?
- 企業活動の上流に存在する「意思」や「財務、顧客、業務・組織、人材の視点」や企業戦略、マーケティング戦略のあらゆるミッションを受け持つ潜在的機能を保有しています。
- インターネットは、企業が求めるミッションが明確な場合、素晴らしいパフォーマンスを発揮しますが、明確でない場合は、残念ながらただのデジタルファイルに終わる場合もあります。
企業活動の全体像を捉えることにより、インターネットの持つ潜在能力、機能の範囲、役割の範囲を解説してきました。
インターネットに企業戦略の一端を担うことを求める場合、まずは、企業の最上流から整理し、企業としての「あるべき姿」、「現況の事実」を捉えることをお勧めします。インターネットは絶大な潜在能力を発揮することでしょう。
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