はじめに
風が吹けば、桶屋が儲かる? ~企業活動におけるインターネット導入プロセスの問題点~
「風が吹けば、桶屋が儲かる」という言葉があります。この言葉を使って、現状の企業活動におけるインターネットの導入プロセスに問題があることを説明できます。桶屋が儲かったという結果は、風が吹いたということが要因である場合でも「風が吹くこと=桶屋が儲かる」が十分条件であるとは言えません。桶屋が儲かった結果を生み出す要因は、風が吹くことだけでは不十分だからです。
しかし、現状の流れを見てみましょう。例えば、「(あるツール)はROIを最大限まで高める」という見出しの製品案内が横行しています。風が吹けば桶屋が儲かると同じ表現です。それ程単純に企業活動が行われていないのは明白にも関わらず、同じことを繰り返しています。企業側も即効果を期待し過ぎるあまり、その言葉を待ち望んでいます。しかし、そう簡単には解決しません。
なぜ、このような事態が現実に起こっているのでしょう。いろいろな視点がありますが、ここでは構造上の視点で解説します。
- 「企業の利益を増大させる(桶屋が儲かる)」と「インターネットを活用する(風が吹く)」の間には、いろいろなファンクション(機能やプロセス)や関連要素が存在していることに視点を移動したがらない。なぜならば、パワーがかかり過ぎるから。
- 企業の全体構造を理解していないので、どのポジションで何のミッションのためにインターネットを活用しようとするのかが不明確なまま、導入しようとしてしまう。
この2点は極めて重要なポイントです。
このコーナーは企業の最上流の仕組みを紐解き、全体像を把握することによって、戦略のポジショニングとミッションを明確に定めることを可能にし、皆様がインターネットを経営革新ツールまで高めていただくことを願うものです。
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